車いすを体験して苦労知る

実際に車いすに乗って体験する子どもたち

 別府市社会福祉協議会は、一般社団法人福祉フォーラムin別杵速見地区実行委員会と「別府っ子応援事業~福祉教育~」を7月26、27、29日に社会福祉会館で行った。テーマは「学んでみよう!別府っ子~パラスポーツと障がいについて~」
 同事業は、平成30年度から、市内の幼稚園や小中学校を訪問して、障がいについて知ってもらうワークショップを行ってきた。令和2年度からは、東京オリンピック・パラリンピックの機運を醸成するとともに、共生社会実現に向けたパラスポーツの体験を取り入れている。しかし、コロナ禍で活動が減少している中で、継続していくための新たな取り組み。
 2日目となる27日午前9時から、「車いすについて学ぼう!」を実施。車いすユーザー3人が先生となって、車いすについて学んだ。河野龍児さんは、4月23日に別府市で行われた聖火リレーに聖火ランナーとして参加した時に使用した電動車いすを披露した。
 子どもたちは2人1組で車いすに乗る人と介助する人を体験。角度のある場所では、下りは後ろからの方が車いすに乗っている人は安心することや、動作をする前に優しく声かけをすることで、不安を解消してあげること、目の不自由な人のためになる点字ブロックも、車いすの人にとっては大変なことなどを学んだ。
 参加した子どもたちは、館内に設置された段差やスロープなどを通り、ちょっとした段差でも車いすで乗り越えることが大変なことや、自動販売機で水を購入してもらうなど、車いす目線での日常生活を体験してもらった。会場には、車いすマラソンや車いすバスケで使用する特別な車いすも展示された。