大分県が9月12日まで封じ込めへ協力要請

 大分県と大分市は17日、1638件のPCR検査等を行い、大分、別府、宇佐、中津、日田、豊後高田、豊後大野、佐伯、由布の各市と日出町、県外の10歳未満から80歳以上の男女148人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日の新規感染者としては、過去最多で、県内の感染者は計4665人となった。
 年齢別では、20代38人、40代25人、10代と30代各22人、50代17人、10歳未満10人、60代7人、80歳以上5人、70代2人。感染経路別では、不明が68人、家族44人、知人12人、県外9人、施設5人、職場4人、会食と下宿各3人となっている。
 別府市は10人で、20代と30代各3人、40代2人、50代と80歳以上各1人。感染経路別では、不明5人、家族3人、職場2人。
 その他市町村別では、大分市が82人と半数以上を占め、中津市22人、宇佐市11人、県外8人、日田市6人、豊後高田市4人、佐伯市2人、豊後大野市、由布市、日出町各1人。
 大分県は、1日の新規感染者が過去最多となったことで、新型コロナウイルス感染症対策本部及び社会経済再活性化緊急推進本部の合同会議を開き、人口10万人あたりの1週間の新規感染者数や病床使用率などが上昇していることから、感染状況を示すステージを「3」に引き上げた。
 感染力が強いといわれる「デルタ株」が増えて、感染が急拡大している。ワクチン接種が進んだことで、高齢者の感染は大きく減少しているが、若者層を中心に感染が増加しているため、9月12日まで、感染症封じ込めに向けた取り組みとして▽不用不急の外出自粛▽感染が拡大している地域との不用不急の往来を極力控える▽会食はマスク会食、短時間、少人数で▽家族利用を除いてカラオケの利用自粛ーなどの協力を要請した。
 「新しいおおいた旅割」の新規予約は18日から停止し、飲食店に対して20日から(やむを得ない場合は23日から)夜9時までの営業時間の短縮を要請。大規模集客施設については、来場者が密集しないような対策を要望。職場や学校では、入念な手洗いと手指消毒、屋内では不織布マスク、密閉・密集・密接のいずれも回避する「ゼロ密」の実施など、感染予防対策を徹底するように呼びかけている。
 県では、医療提供体制を強化するため、受け入れ病床の確保に取り組むとともに、18日から4棟目の宿泊療養施設を開設する。さらに、感染者が急増している、中津市や日田市でも宿泊療養施設の早期の開設を検討していることを明らかにした。療養施設の一部では、医師を常駐させて重症化予防に効果の高い抗体カクテル療法にも対応できるようにする。併せて、積極的疫学調査や迅速な検査の実施、県民への必要な情報を提供する。