9月10日は「下水道の日」

住民生活にとって大切な下水道をPRするポスター

 9月10日は「下水道の日」。
 昭和36(1961)年、著しく遅れている日本の下水道の全国的な普及を図る必要があることから、下水道事業をアピールするため、当時の建設省(現在の国土交通省)、厚生省(現在は環境省に所管変更)などが「全国下水道促進デー」として始めた。下水道の大きな役割の1つである「雨水の排除」を念頭に、立春から数えて210日を過ぎた220日が良いということに決まった。
 下水道は地中にあり、人の目に触れることはない。しかし、住民に安全で快適な生活を確保し、河川、湖沼、海などの水質汚濁防止を図る重要な施設。家庭で使った汚水は、排水管を通って下水道管に流れ、下水処理場に運ばれる、様々な処理をしてキレイになった水は、消毒して川や海に戻す。また、雨を速やかに排除して、暮らしを守っている。
 別府市では、昭和35年に許可を受け、公共下水道事業を進めてきた。令和2年度末の汚水処理人口普及率は、全国では92・1%となっているが、人口5万人未満の市町村では、81・9%と全国平均を下回っている。大分県は79%で、別府市は82・4%となっている。別府市の公共下水道料金は、県下で一番安いが、下水道管に接続するには高額な経費がかかることがネックになっている。現在は、新築する家は公共下水道が整備されていれば接続することになっている。
 当初、市街化区域を下水道計画区域として定めて事業を進めてきた。しかし、整備を完了させるには、多くの事業費と長い期間が必要となる。人口減少など社会情勢の変化などを考え、整備区域の見直しをし、公共下水道と合併処理浄化槽の整備区域の再設定を行った。区域変更はホームページから見ることができ、30日まで、パブリックコメントを募集している。
 一方で、事業計画区域外では、昭和30年代ぐらいからトイレの水洗化が可能となる単独処理浄化槽の設置が進められてきた。しかし、単独処理浄化槽は台所やお風呂から排水される生活雑配水を処理することが出来ないことから、平成13年度から新設が禁止されているものの、単独処理浄化槽を利用している人は多いという。単独処理浄化槽から合併処理浄化槽に変更する際には、生活環境課が補助金を出している。壊れてから新規で合併処理浄化槽を設置するよりも補助率が高いことから、建て替えの方がお得。
 別府市上下水道局下水道課では、のぼりをたてるとともに、商業施設で啓発活動をしたり、各小中学校や公共施設にポスターを配布するなどPR活動を行っている。