別府市議会令和3年第3回定例会③

 別府市議会は令和3年第3回定例会の一般質問2日目を17日午前10時から行った。
 午前中は、堀本博行氏(公明党)と美馬恭子氏(日本共産党議員団),三重忠昭氏(市民クラブ)がワクチン接種の現状や教育問題などについて質問をした。
 午後からは、穴井宏二氏(公明党)と森大輔氏(自民新政会)が質問した。

ワクチン接種現状は

堀本博行氏(公明党)

堀本 博行氏

 堀本氏は、新型コロナウイルスワクチン接種について「唯一の希望の光がワクチン接種だと思う。一方で、打てない、打たない人も一定数いるのも事実。集団免疫が現れるには、8~9割の接種が必要だと言われている。具体的な接種の進め方は」と質問。
 大野高之いきいき健幸部次長は「接種は順調に進んでおり、10月末には、全体の80%がおおむね終了する。令和4年2月末までが事業期間なので、11月以降も接種が受けられるように、規模を縮小しながらやりたい」と答えた。
長野恭紘別府市長は「ワクチン接種が希望者に早いスピードで広がってきた。市民が不安に思った時にいつでも検査できる態勢がまずやるべきこと。エビデンスに基づいて行動規制を緩和と市民の感情に寄り添う2つの側面がある。」などと述べた。
 また、生理用品の貧困問題についても、取り組みを質問。内田千乃子育て支援課参事が「単に経済的困窮だけではなく、ネグレクト、父子家庭で言いだしにくい、虐待など家庭の無理解などが起因がある。家庭を訪問時に配布したりしている」。利光聡典学校教育課参事が「小中学校では、保健室に常備し、必要とする生徒、児童に渡している。子どもの心情に配慮した具体的支援をできるだけ早くしたい」と述べた。

安心して療養できる体制を

美馬恭子氏(日本共産党議員団)

美馬 恭子氏

 美馬氏は、新型コロナ感染症について日本医師会などが爆発的拡大への緊急声明を出してことに「これまでにないもの。医療のひっ迫を防ぎ、通常医療への影響を食い止め、命を守る必死の呼びかけだと思う」とし、「感染者が増えれば、医療現場もひっ迫し、保健所の負担も増える。看護師など携わる人の負担も大きくなる。別府市ほどの規模で保健所機能がないのも課題だと思う」と指摘。
 内田剛いきいき健幸部長は「保健所が機能不全とならないように、保健所からの想定される要請に応えられるように備えている」と答弁。
 美馬氏は「医師会と協力して発熱外来や検査センター、子どもたちへの抗原検査などの取り組みは敬意を表する。感染者を早期に見つけることで拡大させないことが大切。市民が安心して療養できる病床の確保を考えてもらいたい」と要望をした。
 また、学校の通学路について、「千葉県の事故などもあり、他人事ではない。平成24年度から毎年、通学路の点検をしていると言うが、歩道整備はどうなっているのか」と質問。
 利光聡典学校教育課参事が「通学路の改修、補修が必要な場所を点検し、通学路安全推進会議で協議をしている。今年は149カ所について協議をした。グリーンベルトの設置など、年次計画で改修していく」と答えた。
 自転車使用時のヘルメット着用やデジタル改革についても質問をした。

学校のコロナ対策は

三重忠昭氏(市民クラブ)

三重 忠昭氏

 三重氏は、コロナ禍における学校について、感染者が出た際の対応について質問。
 北村俊雄学校教育課長が「大分県が緊急事態宣言に指定されたことを想定して、ガイドライン定めている。感染の疑いが生じた時点で行動履歴を確認し、保健所に協力する。校内の消毒など連携して迅速に対応したい」と答えた。
 三重氏は「どの方法が正解か分からない難しさがあると思うが、発生した場合は、迅速、ていねいな対応をしてほしい」と要望。
 学校行事への影響についても質問。北村課長は「学校行事の教委育的意義は大きく、思い出に残るもの。可能な限り中止ではなく、延期も含めて実施方法を考えている」と述べた。
 三重氏は、「学校行事は、子どもたちのためだけではなく、地域や保護者にとっても学校の様子を知ることができる。小学6年生はおじかの宿泊のキャンセル。もしかしたら、留学旅行も日帰りということになれば、節目の体験、友達との共有体験ができないまま卒業することになる。判断に苦慮していると思うが、子どもたちのために尽力してもらいたい」とした。また、観光の観点から「別府市には宿泊施設、レジャー施設、自然環境がある。特性をいかし、県内の留学旅行の受け入れをして子ども達の思い出作りをしていってはどうか」と提案した。