別府市議会の令和3年第3回定例会⑤

 別府市議会は令和3年第3回定例会の一般質問を21日午前10時から行った。
 午前中は、松川峰生氏(自民党議員団)と安部一郎氏(同)が教育、スポーツ、デジタルファーストなどの取り組みについて質問をした。
 午後からは、桝田貢氏(同)と市原隆生氏(公明党)が質問を行った。

ヤングケアラー把握と支援を

松川峰生氏(自民党議員団)

松川 峰生氏

 松川氏は、18歳未満の子どもが、本来、大人が担うような家事や介護などを日常的に行う「ヤングケアラー」の問題について「健全な発育や人間関係の構築を阻むとされている。自分の時間がとれない、勉強、睡眠の時間がとれない、友達と遊べない、進路変更を考えなければいけないなど問題がある。早期発見には、遅刻や欠席の時、はっきり事情を聞き、家庭環境を把握することが重要だと思うが、実態の把握は」と質問。
 内田千乃・子育て支援課参事が「県が10月に実態調査をし、結果を公表するとしている。小学5年生から高校3年の全児童・生徒が対象。これにより、別府市の実態も把握できると思っている」と答弁。
 今後の取り組みについても質問。内田子育て支援課参事は「支援においては、発見すること、状況や要望に応じた支援の2つをセットにすることが重要。要保護児童対策地域協議会で検討することで、多様な機関への支援につながりやすいと思う。既存の事業を利用し、具体的な支援を行いたい」。
 利光聡典学校教育課参事も「日々の学校生活の中で発見しやすい立場を自覚し、支援につなげていくように校長会などを通じて周知する」などとした。
 松川氏は、水泳授業中止について「泳ぐことは、学校で身につける基礎学力の1つとして重要」として、感染症対策を工夫するように要望した。消防職員数の適正化などについても質問した。

官民連携で観光推進を

安部一郎氏(自民党議員団)

安部 一郎氏

 安部氏は、デジタルファーストを活用した観光戦略について「国はワクチン接種や感染状況によって、行動緩和をすると言われている。観光戦略について、ホームページは重要で、今のままでは、新たな客を呼ぶのは難しい。更新を検討してはどうか」と質問。
 日置伸夫観光課長は「現行のホームページは5年が経過し、回遊性、リピート率に課題がある。観光あり方検討会議で検討していく。これまでも国や県の状況に応じた機動的な対応をしている。観光振興策を注視していきたい。コロナ収束後を見据え、官民一体となって協議をしていく」と答えた。
 スポーツ施設の再編について、「実相寺多目的グラウンドを整備したことで、無料で使用していた団体が利用できなくなった。各競技団体の要望のモニタリングをお願いした。協議録を見たら、報告会で終わっている。モニタリング業務が機能していない」と指摘。内田剛いきいき健幸部長が「スポーツ施設については、団体が増えて使いにくくなっているのは理解している。利用者の意見を大事にしたい。利用時間を増やしていくことも大事だと思うので、指定管理者と協議して、効率的な運営をしたい」。
 松﨑智一副市長が「スポーツ施設以外の公園や空き地など、利用している人とバランスをとって、利用実態を踏まえて議論をする必要があると思う」と述べた。
 学校共同調理場などについても質問した。