別府市上下水道局が防災訓練

実相寺で耐震性貯水槽からの給水訓練を行った

 別府市上下水道局(岩田弘管理者)は29日午前9時半から、大分県企業局と共同で毎年実施している、情報伝達訓練とともに、災害時の給水活動に関する防災訓練を行った。上下水道局の職員ら17人が参加した。
 別府市の水道水の多くは、大分川利水によるもので、朝見浄水場に引き込まれ、配水をしている。地震発生時の利水に係る被害状況の把握や復旧までの情報伝達を主とした訓練。
 はじめに対策本部を開いて、図上訓練を行った。総務、施設復旧、応急給水、管路復旧、下水道の各チームから状況報告が行われた。引き続き、応急給水班による応急給水訓練が行われた。実相寺多目的グラウンドに設置されている、耐震性貯水槽からの給水を実施した。耐震性貯水槽は、大地震などが起こった場合に、停電などで水道施設の機能が停止して断水になることも予想されることから、そういった場合に備えて、市内7カ所に設置されている。1人1日3リットルの水が必要と言われており、貯水槽には約1万人に対して3日間給水できる量がある。
 訓練では、給水栓にホースをつなぎ、給水スタンドから約3リットル入る給水袋に水を入れていく。給水袋はヒモをつけることでリュック型にもなりかるって持って帰ることも可能。また、給水タンクにも水をためて、給水できるようにした。役割分担をしながら、手際よく作業を進めた。
 岩田管理者は「耐震性貯水槽は、いかなる場合でも給水できるというメリットがある。手早く作業が出来て、良かったと思う。職員全員が訓練を積み重ねることで、水を届ける使命を果たせる。こういった訓練を続けていきたい」と話した。