日出町が行財政改革審議会開催

行革大綱策定へ現状と課題の報告を受けて、多くの意見が出た

 日出町は、第1回日出町行財政改革審議会を14日午後2時、町役場大会議室で開いた。学識経験者や各団体の関係者ら13人で構成されている。
 本田博文町長が「より良い大綱となるように、それぞれの立場からキタンのないご意見をいただきたい」とあいさつ。会長に日廻文明関西学院大学経営戦略研究科教授、副会長に村井栄一べっぷ日出農業協同組合副組合長が選任された。
 日廻会長が「スピード感を持って全職員に浸透させたいという意欲が現れていると思う。さらなる町の行革が推進され、町民サービス向上が図られるようにお手伝いしたい」とあいさつ。本田町長から諮問書が手渡された。
 はじめに、現状と課題について報告。職員数は平成26年度から、8年間で96人増加している。令和2年度に職員適正化計画を策定したが、令和3年度も職員数は増えており、類似団体と比べても経常経費に占める人件費の割合が高くなっている。財政健全化には、人件費の抑制が必要となっている。さらに、経常経費の削減と財政規律の強化、「ムダの削減」と「選択と集中」、収納対策強化と新規財源などの確保、デジタル化社会への対応、公共施設等の老朽化への対応など多くの課題を示した。
 これまで「庁内の課題抽出・分析という点において、不十分だった」とし、意識改革、組織改革、経営改革の3つの部会をつくり、それぞれの視点から検討を進めてきた。「持続可能な行政経営を確立するための意識改革」をテーマに、令和4年度から7年度の4年間の中期的な改革と方向性と目標、達成のためのアクションプランを掲げて取り組む。
 ▽組織風土・人材育成改革▽歳入に見合った行財政構造の確立ーを基本方針とし、8つの戦略を掲げて、別途アクションプランを策定して、年度ごとの取り組みや目標値を設置し、適切な進捗管理を行う方針を示した。
 委員からは「人口が減少する中で、この職員数を維持するのは適当なのか。増えているのは異常な気がする」「総合計画を守ってやっていかないと行財政改革は進まない」「効果を示していかないと、心配を煽って終わってしまう」「今の行政にあったやり方に職員がアップデートしないといけない。どんな組織でも大切なのは、人」など多くの意見が出た。なかでも、職員数が年々増加していることに疑問を呈する声が多く出た。
 今後は、大綱についてパブリックコメントを募集。引き続き、行革プランについて、策定部会を開いて内容を議会に報告。12月に第2回審議会を開いて、プラン案について審議を行い、最終案についてのパブリックコメントを行う予定。