別府市議会と別府溝部学園短大が連携協定

協定書を手にした松川議長(左)と溝部理事長

 別府市議会と別府溝部学園短期大学は5日午後2時、市議会全員協議会室で連携協定締結式を行った。地域社会の発展と高等教育における人材育成の貢献、学術の振興に寄与することが目的。
 別府市の行政課題解決に向けて、執行機関に対して、政策的提案や政策条例を制定するため、大学の知見を活用したいとの思いが議会にあり、広報公聴委員会で4回にわたり協議を続け、大学と協定を結んでいる滋賀県大津市議会局長を講師に招いて講演会を行うなど、協議を重ね、溝部学園短期大学と連携を協定することになった。
 協定を結ぶことで、議会としては、大学の専門的な知見や学生の斬新な意見を聴き、地域課題の解決や政策提言に生かしていく。短期大学としては、福祉、経済、社会が抱える課題を政治を通して、より身近に感じてもらい教員や学生の基礎研究に還元させる。
 お互いに意見交換会を開いたり、共同研究、大学教授による講演や議員による講演などを行う予定。当面は「食」の安全性や食文化の向上と食育・地産地消の推進につなげるため、市民の健康的で豊かな生活の実現に向けて、市議会として条例の制定または政策提言が行えるように調査・研究を進めることにしている。
 松川章三議長と溝部仁溝部学園理事長・学長が協定書に署名。溝部理事長は「随分前から、人口減少について危惧をしていました。少子化対策も大切ですが、すぐには実らない。現在、溝部学園では留学生の66%が大分県内に就職をしています。将来的に結婚をし、住み続ければ人口増加に効果があり、地方創生につながると確信しています」。
 松川議長は「市議会では、平成28年に基本条例を制定し、強化をしてきましたが、多様化、複雑化する社会にあって、議会として市民ニーズにどれくらい応えられているのか。大学の専門的知見を活用させてもらい、政策立案、政策提言につなげていきたい。若い人にも政治に興味を持ってもらい、基礎研究に役立ててもらいたい」とそれぞれあいさつをした。
 別府市議会としては、今後、市内の2大学とも協定を結びたいとしている。