日本政策金融公庫は「全国中小企業動向調査 中小企業編2021年7~9月期実績、10~12月期および来年1~3月期見通し」をこのほど、発表した。
従業員20人以上の企業128社に対して行い、75社(回答率58・6%)が回答した。
今期(7~9月)の大分県内の業況判断DI(※DIとは、企業が「良い」と回答した割合から「悪い」と回答した割合を引いた数値。数値が高いほど良好)実績は、製造業は前期(4~6月)より19・0ポイント減少し、ゼロとなった。非製造業は前期より32・0ポイント減少しマイナス25・0。全産業としては、前期より29・8ポイント減少しマイナス19・5となった。来期(10~12月)の業況判断DI見通しは、製造業は横這い、非製造業のマイナス見通しの影響から、全産業は引き続きマイナス見通しだが、今期に比べてマイナス幅は小さくなる見通し。
▽売上DIは、前期から16・0ポイント低下し、マイナス17・3。来期は5・4に増加し、来々期も増加し15・1になる見通し。
▽純利益DIは、前期から17・4ポイント低下し、マイナス21・3となった。来期はマイナス12・1に上昇し、来々期は1・3となる見通し。
▽価格関連DIだが、販売価格DIは前期から3・2ポイント上昇し、8・6。仕入価格DIは前期から15・1ポイント上昇し、61・9となった。
▽金融関連DIでは、資金繰りDIは前期から20・7ポイント低下した。長期借入難易DIは前期から6・4ポイント低下。短期借入難易DIは前期から1・7ポイント低下した。
▽従業員DIは、前期から7・8ポイント低下し、マイナス2・7となった。来期は8・1ポイント上昇し、5・4となる見通し。
経営上の問題点は、「売上・受注の停滞、減少」が41・7%と最も多く、次いで「求人難」が20・0%となっている。
同公庫大分支店によると、県内の中小企業の景況は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて厳しい状況が続いているが、持ち直しの動きが続いている。