社会を明るくする運動別府市大会

内閣総理大臣からのメッセージが伝達された

 第71回「社会を明るくする運動」別府市大会が19日午後3時、上下水道局会議室で開催された。約30人が参加。
 社明運動は、法務省が主唱する、犯罪をなくして社会を明るくするために、犯罪や非行のない地域をつくるとともに、再犯を防止するため、地域で受け入れることについて、1人ひとりが考えるきっかけにしてもらおうという活動。今年のテーマは「#生きづらさを、生きていく。」。
 7月が強調月間。別府市内では、毎年、地区社会福祉協議会が中心となって、各地区で特色のある啓発活動を、世代を超えて展開している。しかし、新型コロナウイルスの影響で2年連続で地域での啓発等の活動は出来ていない。
 青木雄一大分保護観察署長が「新型コロナとの闘いが続く中で、望まない孤独や社会的孤立など、私たちが直面する困難を克服していくためには、互いに支え合う人と人との絆や、他の人の苦しみに我が事として救いの手をさしのべるコミュニティの存在が大切と強く感じる。運動の社会的意義を理解し、犯罪のない明るい社会づくりに取り組んでほしい」とした内閣総理大臣のメッセージを伝達した。
 別府市推進委員長である、長野恭紘別府市長が「多くの皆さんに犯罪の防止、再犯の防止、非行の防止について考えてもらう貴重な機会。地域ごとのイベントが出来ない中、人数の制限をして集まってもらい、活動は継続させていこうと大会を開催しました。地域との絆や協力し合うことが尊く、地域づくりをする上で大事だったか実感している。再犯が5割を超えている状況。犯罪を犯した人を地域で温かく迎えて就労の機会を与えたり、地域で一緒に活動することがいかに難しいかを物語っていると思う。コロナ禍を経験したからこそ、みんなで助け合って支え合っていかなければいけないという気持ちを大切にして、1人が100歩ではなく、100人で1歩を歩く、温かくぬくもりのある別府市に向けて加速していきたい」とあいさつ。
 青木大分保護観察署長は「コロナ禍で工夫しながら啓発活動などをしていただき、うれしく思っています。これまで当たり前であった人と人との触れ合いが、大きな制約を受け、多くの望まない社会的孤独が生み出され、人々が抱える生きづらさが深刻化しているのではと考えます。犯罪の背景にある生きづらさは様々ですが、思いを寄せて、人と人が助け合う心を持つことでよりよい社会を築いていけるのではないかと思います」と述べた。