「サラビオ」が安全安心食材を開発

旨味と酸味の絶妙な味わい「サラビオコーヒー」

 自社所有の泉源湧出時に抽出した成分から、農作物の育成に有効な素材を発見。各種産物に添加して製品開発に。―――サラビオ温泉微生物研究所(濱田茂代表)は、自社ブランドで「RG92」を開発。育毛育成、皮ふや筋肉の炎症予防、治療に効果的な化粧品を手がけてきた。この成果を得て、農作物の育成や健康食材化の分野に進出を計画している。
 「RG92」は、温泉に含まれる、藻(も)から抽出した天然成分。
 現在実験段階で、食用畜産の飼料に添加することで、「抗炎症」、食肉の「DGDG高含有」「ミトコンドリア活性」の各効果が実証された。
 畜産物は、まずニワトリに目標を設定。食肉用ブロイラー、鶏卵採取用ニワトリの飼料に添加する。
 ニワトリはヒヨコから4カ月後に成鳥となり採卵鳥は5百日という短期間で試験した。内臓系に高い負担がかかっていたが、「RG92」の効力で腸管や産卵管の炎症抑制が認められた。さらに、「DHA」、「EPA」などの高栄養と「ミトコンドリア」の活性で高品質の肉質が得られ、人体にも優しい食材として評価されると期待している。「RG92」の飼料添加試験には、大学研究室や食品衛生関係のラボの協力を得て、許認可取得後、製品として販売路線に出したい考えだ。製品の業務提携は全国大手の商事会社がすでに名乗りを上げている。当面は東南アジアの最大手養鶏場に提供する予定。サラビオの食材良品化計画のプログラム第2弾はラオス産のコーヒー豆。ラオス南部の山地。「ティピカ種」という絶滅危惧種。SDGsの起業経営方針を踏襲してこれに対応している。ラオス産のコーヒー豆は生産量の低い100%オーガニック。これを輸入して焙煎前にRG92含有の源泉で蒸し、素材本来の旨みを引き立て販売する。低賃金の現地農家を支援して、労働力、生産性の向上をめざし、世界企業の役割りをはたしていきたいとしている。