12月別府市議会定例会の一般質問④

 令和3年第4回別府市議会定例会は7日午後1時、一般質問で首藤正氏(自民党議員団)、安部一郎氏(同)が財政運営、歴史・伝統・文化、市営温泉・共同浴場の維持管理、Wi―Fiの環境整備などについて質問した。

歴史や文化を守るために

首藤正氏(自民党議員団)

首藤 正氏

 首藤正氏は歴史・伝統・文化について「なぜ別府市に京都大学や九州大学の研究施設があるのか。経緯と設置した目的は」と質問。
 安部政信企画戦略部長は「当時の資料によると、京都大学地球熱学研究施設は観光地として発展した当時の別府町に学術的施設が無かったため、町有地1万5千坪を無期限無償貸与、補助金3万円をもって誘致し、大正13年1月26日に設置された。研究対象は温泉を対象としたものから多くの分野に及んでいる。九州大学病院別府病院は温泉治療の普及と発展を図るため、当時の九州帝国大学が設置を検討しており、設置に積極的に協力した別府に決定した。当時の朝日、石垣両村から2万坪の用地無償提供を受け、昭和6年に研究所が竣工。戦後の24年5月に九州大学付属温泉治療学研究所に改称。その後、幾度の組織改編を経て平成23年4月1日から名称が九州大学病院別府病院となった」と答えた。
 首藤氏は「別府市の伝統や文化を守るため、どうしていくのか」と質問。柏木正義教育部長は「先人が大事に育んできた伝統文化をしっかりと掘り起こし、それを磨き、発信することによって後世に継承することが大変重要なことと思っている。本市は『別府学』を奨励し、授業にも取り入れており、別府の歴史、伝統、文化を積極的に学び、愛着を持つことで新たな価値の創造と豊かな街づくりをする人材を取組を進めている」と答えた。
 そのほか、財政運営、人事労務管理などについて質問した。

温泉施設の維持管理

安部一郎氏(自民党議員団)

安部 一郎氏

 安部一郎氏は市営温泉・共同浴場の維持管理について「市営温泉の2カ所からレジオネラ属菌が発生した。原因はどこにあったのか」と質問した。
 河野文彦温泉課参事は「レジオネラ属菌は、自然界に生息する細菌。同施設のレジオネラ属菌の発生原因は、特定できていない。しかし、専門家の意見では2つあり、衛生管理の徹底が非常に有効な対策であるため、両施設内の浴槽、温泉の配管、タンクなどの洗浄及び消毒作業を実施。再検査の結果、基準値以下となり、衛生管理に原因があったと推測分析している。2つ目は、施設の再点検を行い、堀田温泉では露天風呂の排水管が合流や屈曲する場所などに間隔をあけて設置した枡(ます)、永石温泉では設備が疑わしいという見解」と答えた。
 北浜温泉(テルマス)について「今後の流れはどうなっているのか」と質問。
 河野温泉課参事は「廃止後の有効活用の可能性について、市場性などを調査するとともに、今後の方針についての検討のため、11月29日にサウンディング型市場調査を開始。継続して温泉施設として利用することに限らず、民間事業者の自由な発想に基づく意見や提案を求めるもの。民間事業者からの提案資料提出後、対話を実施し、令和4年2月ごろを目処に調査結果を公表する」と答えた。
 「市民も含めていろんな事業者が具体的に知りたがっているので、ガイドラインに沿った情報公開をしてほしい」と要望した。
 そのほか、Wi―Fiの環境整備、指定管理者制度などについて質問した。