大分県と大分市は12日、1966人に対してPCR等検査を実施し、大分、別府、佐伯、臼杵、豊後髙田、中津、杵築、国東の各市と県外の10歳未満から60代の男女35人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。
別府市内の飲食店で、この日発表の1人を含め、従業員1人、利用客6人の感染が確認されたため、大分県では、県内101例目のクラスター(集団感染)と判断した。利用者は特定されており、関係者について検査は終了しているため、店名は公表していない。
年代別では、20代13人、30代6人、40代5人、10代と50代各4人、60代2人、10歳未満1人。感染経路別では、不明が17人と半数。家族、知人、県外が各5人、職場2人、飲食店利用1人となっている。
別府市の新規感染者は7人。40代と50代各2人、10代、20代、60代が各1人。感染経路別では、家族4人、不明2人、飲食店利用1人だった。
別府市以外の市町等別では、大分市16人、中津市5人、佐伯市2人、臼杵市、豊後高田市、杵築市、国東市、県外が各1人。
感染状況を示すステージは、全体では「1」だが、急速な感染者の増加により、10万人当たりの1週間の新規感染者数は15・68人となり、「ステージ3」に上がった。
オミクロン株であっても、基本的な感染予防対策は変わらないため、県は、定期的な換気、手指の消毒、会食ではマスク会食、適切な不織布マスクの着用など、これまでの対策を引き続き徹底するように呼びかけている。
コロナ感染拡大影響じわり
別府市は、新型コロナウイルスの感染が少しずつ増えていることを受けて、行事の延期などを発表。少しずつ影響が出始めている。
長野恭紘別府市長が市内7地域を訪れて、別府市の現状を説明したり意見交換を行う「ひとまもり・まちまもり懇談会」は、12日に南小学校、18日に朝日小学校、2月3日に北部地区公民館、同18日に青山中学校、3月に鶴見台地域で予定されていたが、延期を決めた。
一方で、地域との意見交換は行いたい意向で、感染状況を見極めながら、実施方法について検討を行う方針。
また、市教委が新図書館等整備事業として15日に予定していた、実証プログラム「エアカフェ」と16日に予定をしていた「オープンプラットフォーム会議」の8回目は、開催を延期した。今後の予定は未定だが、感染状況によっては中止になる場合があるという。
昨年から少しずつ感染状況が落ち着きをみせ、様々な行事が、感染予防対策をしっかりとしながら活発化していた。しかし、新たなオミクロン株は重症化リスクは低いと予測されているが、感染力は強く、県内でも今年に入ってから急速に感染が拡大している状況にあり、今後の状況によっては、不特定多数の人が参加する行事の延期や中止など、開催見直しの動きは続くとみられる。