大分県と大分市は19日、2723人に対してPCR等検査を実施し、大分、別府、宇佐、中津、国東、日田、臼杵、由布、豊後大野、豊後高田、津久見、佐伯、杵築、竹田の各市と日出町、県外の10歳未満から80歳以上の男女270人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。
1日の新規感染者数としては、過去最多となった。これまでの最多感染者数は、昨年8月21日の215人で、大幅に上回る形となったことに加え、今年に入って3日に感染者が久しぶりに確認されて以来、感染者が急増しており、これまでよりも早いスピードで感染が広がっている。
クラスター(集団感染)も相次いでおり、▽大分市内の事業所▽国東市内の消防署▽別府市内の高齢者施設▽宇佐市内の幼児教育・保育施設▽宇佐市内の放課後児童クラブ▽大分市内の幼児教育・保育施設▽別の大分市内の幼児教育・保育施設ーの7件を114~120例目のクラスターと判断。関係者の検査を進めている。
感染の急拡大を受けて、広瀬勝貞大分県知事は、これまでは「まん延防止等重点措置」の適用を国に要請しない考えを示していたが「感染の急拡大を深刻に受け止めている。感染拡大の防止に向け、まん延防止等重点措置の適用要請を含め、あらゆる選択肢を視野に効果的な対策を検討している」とした。
年代別では、20代61人、10歳未満57人、30代46人、40代32人、10代28人、60代18人、50代12人、70代9人、80歳以上7人と、若い世代での感染が多い。
感染経路別では、不明が最も多く93人で、家族54人、施設49人、職場32人、知人21人、県外13人、学校6人、会食2人、家族内や学校、職場での感染が増加していることから、県では家庭内での健康観察を徹底するとともに、本人が体調が悪い場合はもとより、家族に一人でも具合が悪い人がいる場合は、躊躇なく仕事や学校を休むように呼びかけている。
別府市の感染者は、58人。年代別では、20代17人、30代13人、10代、40代、60代各6人、80歳以上5人、70代3人、50代と10歳未満各1人。感染経路別では、不明20人、施設と職場各14人、知人と家族各4人、学校2人となっている。
別府市以外の市町等の感染者数は、大分市104人、宇佐市30人、中津市21人、県外11人、国東市10人、日田市7人、臼杵市と由布市各6人、豊後大野市と豊後高田市各4人、津久見市3人、佐伯市と日出町各2人、杵築市と竹田市各1人だった。
オミクロン株であっても、基本的な感染対策は変わらない。アロゾル感染対策として常時の換気と不織布マスクの適切な着用、併せて、入念な手洗いや「密」の回避、黙食の徹底など基本的な感染防止対策を続けることが自分と大切な人を守ることにつながる。