ミサイル「自粛」

 北朝鮮は今年に入って7回の「飛翔体」を発射、極めて早いペースのミサイル実験。今回は上空2千キロで射距離は8百キロ、最大射程はグアム島まで入るという。日本の排他的経済水域外に落下した。あい次ぐ軍事的な挑発に、「敵基地攻撃」の議論が再び白熱してきた。
 北ミサイルは従来型の大陸弾から、中、短距離の低高度、速度「マッハ10」を記録した。マッハ1は時速約1225キロメートル。マッハ10だと時速12250キロメートルになる。地球一周が3時間20分の早さ。平壌から東京までの距離は1290キロメートル。ミサイル速度の「マッハ」は気温、湿度、気圧によって異なるが、概ね時速1225キロ。ミサイル速度は打ち上げて軌道に乗るまで若干の時間がかかるが、東京まで10分足らずで着弾する。
 それよりも何より、1カ月足らずの間、7回もミサイル発射実験で日本海に打ち込まれる事態を「軍事的挑発」と受け止めきれない日本の弱さは一体何だ。岸田総理は「国連安全保障決議に違反している!」とノンキな事だ。国連やWHOなど国際機関が日本を守ってくれるか。
 第2次大戦の戦勝国で組織する各国が、1国でも拒否権を行使すれば決議など全く役に立たないのはよく知られる。即座に憲法改正して、円滑正常な自衛権行使国に自らが生まれ変わり、次いで敵基地攻撃能力の即効力を具体化させるべき時に来た。
 昔ある本で、北ミサイルの最終標的目標は「皇居」と「国会議事堂」とあったのを記憶している。
 この発射実験、今週から2週間は休憩に入る見込み。なぜ?北京五輪開催中は「自粛」でしょう。  (陽)