ビーコンで「おおいたそらはく」始まる

JAXAの展示コーナーでは、宇宙に関する展示物が並んでいる
開会式であいさつをする広瀬知事

 第33回宇宙技術および科学の国際シンポジウム(ISTS)大分別府大会を前に26、27日に別府市のビーコンプラザで「おおいたそらはく」が開催されている。
 午前10時に開会式が行われ、津久見市の樫の実少年少女合唱団が「ジュピター」など3曲を披露し、開会宣言を行った。広瀬勝貞大分県知事が「大分県では、先端技術の積極的な挑戦に力を入れています。生活様式や産業のあり方が変わろうとしています。期待しているのは、宇宙開発。市場規模は2050年には20兆円になると予測されています。大分空港がアジア初の水平型宇宙ロケットの発射が行われる『宇宙港』になる。アジアにおける宇宙作業の中核となることで、新たなビジネスや暮らしの選択肢を提供したい」とあいさつ。
 開催地の長野恭紘別府市長は「大人も子どもも楽しめる、広大な宇宙への期待を膨らませる2日間になると思います」と歓迎。中須賀真一ISTS実行委員会組織委員長が「私たちの生活の中にも、宇宙はいっぱい入っています。天気予報やGPS、衛星写真などです。昨年は、いろいろな宇宙旅行が始まり、みんなが宇宙に行こうと挑戦をしています。宇宙とつながる拠点が大分に出来ることに、ワクワクしています。宇宙が憧れから行って楽しむ、仕事をする場所になる時代になっている。宇宙の魅力を伝えていきたい」と述べた。
 引き続き、JAXA宇宙飛行士の大西卓哉さんが「宇宙への挑戦~広がる宇宙の可能性と身近になる宇宙~」と題して、オンラインで基調講演を行った。2016年7月7日から10月30日までの115日間の宇宙ステーションでの生活や実験の様子などを紹介し、「国をあげてやるものだった宇宙開発が、民間企業が進出する時代になった。世界に先駆けて大分空港の宇宙港は大事な動きになると思う」と話した。
 また、中須賀委員長が「宇宙開発利用と宇宙産業の新潮流」と題して基調講演を行った他、大分県内の宇宙活動の成果報告、トークセッション、県民座談会も行われた。
 会場には、JAXAの展示スペースなどがあり、宇宙食や宇宙服、衛星の展示の他、グッズ販売もあり多くの人が訪れた。
 27日はキッズステーションとして、体験型ブース。基調講演、パネルディスカッションが予定されている。
 28日から開催される、ISTSは、世界中から関係者が参加することから、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、オンラインで開催される。