世界の仲間と学ぶ場に

希望を胸に入学式を迎えた学生
病気療養から復帰して式辞を述べる出口学長

 立命館アジア太平洋大学(APU)は、2022年4月の入学式を1日午後1時半、ビーコンプラザで開催した。
 入学したのは、学部が894人、大学院が24人。外国人留学生は、41の国と地域から242人。また、昨年入学したものの、入国規制でオンラインで授業を受けていた約230人も入国を果たし、会場に参加した。現在、約1100人が入国待ちとなっている。
 病気療養中だった出口治明学長が職務に復帰し、久しぶりに姿を見せた。出口学長は「皆さん、入学おめでとうございます。心から歓迎します。昨年、脳出血で倒れましたが、早くAPUで皆さんに会いたい想いで、この1年間、リハビリを頑張ってきました。今日、この別府で皆さんに会えることを心待ちにしていました。ぜひ、APUでたくさんの人と出会い、本を読み、広い世界を旅して、いろんなことにチャレンジしてください。一緒にチャレンジしましょう。世界に平和な一日が一刻も早く訪れますように」と式辞。
 来賓の長野恭紘別府市長が祝辞。在校生を代表して、メンディン・ドルカス・ケーさん(21)=アジア太平洋学部3回生、リベリア出身=が歓迎のあいさつ。
 新入生を代表して、高村凛さん(18)=アジア太平洋学部=が「世界の状況は深刻です。戦争やクーデター、独りよがりな独裁者のために世界の様々な場所で多くの人々が涙を流しています。しかし、同時に、国籍に関係なく平等かつ冷静に他者と会話ができる人を、今こそ世界は求めているのだと思います。私たちに共通しているのは、チャンスが与えられているということ。4年間の学生生活をより豊かで活気に満ちたものにするのは、私たち自身にかかっています。みんなで多様性に富んだ、素晴らしい学生生活を創り上げていきましょう」。
 アモア・コスモスさん(25)=大学院経営管理研究科、ガーナ出身=がリモートで「コロナ禍のため、また予期せぬ出来事のために自国でこの式をみている仲間の皆さん。一緒に祈っています。そして、まもなくAPUで顔を合わせて、学問の旅を一緒にスタートできることを願っています。文化的に異なる見方、自分にとっても新しい言語、そして広くアカデミックな経験という観点から、お互い学び合いましょう」とそれぞれあいさつをした。