ウクライナからの避難民を受け入れ

ウクライナからの避難民の
受け入れについて発表する長野市長

 長野恭紘別府市長は6日午後1時半、市役所で記者会見を開き、ウクライナからの避難民3世帯8人を16日から別府市内で受け入れると発表した。
 これまで、受入を表明していたが、実際に受け入れるのは初めて。長崎県にあるNPO法人ビューティフルワールドの代表である小野ヤーナさんからの要請を受けて、実現した。ヤーナさんは、駐日ウクライナ大使館から九州内での受け入れ先を探してほしいと要請されていた。ウクライナ出身で、立命館アジア太平洋大学の卒業生だったヤーナさんは、別府が受入を表明していることを知り、協力を申し入れた。
 長野市長は「到着後は、一旦ホテルで滞在していただき、その後、市営住宅に入居してもらう予定です。避難民の受け入れに際して、皆さんに2つのお願いがあります。1つは、生活支援のための『ウクライナ緊急支援寄附金』を募ります。指定の金融機関への振込の他、市外の皆さんには、ふるさと納税も利用していただけます。寄附金は、公正かつ適正に配分し、生活支援に使わせていただきます。2つ目は、言語ボランティアについてです。有償、無償を問わず、ウクライナ語、ロシア語を話せる人を募集します。皆さんのご理解とご協力をいただきたいと思います」と話した。
 受け入れを決めた背景について問われ、「別府市の特性である、国際観光温泉文化都市としての責務であり、積極的に受け入れたいと思ったことと、ヤーナさんがAPUの卒業生だったこと、ビザの発給、航空券、住居など様々な条件が揃ったこと」と説明。
 これまで、別府市ウクライナ避難民受入支援委員会を設置して、受け入れに向けて寄付口座の開設や市営住宅など準備を進めてきた。
 滞在期間については「3カ月90日間の短期ビザだと思う」としながらも、戦況によっては長期化することも考えられ、「希望を聞いて求めに応じて応対していきたい。避難民の皆さんは、非常に辛い、過酷な状況から別府を頼ってきている。温かい歓迎をし、できるだけ不自由がないように支援していきたい」とした。
 今度さらなる受け入れについては「今回の分を含めて20件ほどの相談をいただいています。キャパを超える場合は、杵築市の永松悟市長からも受け入れの協力をしたいとの話をいただいているので、協力してやっていければと思う」と話した。
 寄附金の振込口座は次のとおり(窓口で降り込む場合は、手数料は免除)。
 ▽大分銀行=別府支店、普通7587471、別府市ウクライナ緊急支援寄附金▽大分みらい信用金庫=本店、普通9465967、別府市ウクライナ緊急支援寄附金▽ゆうちょ銀行=00970ー8ー335691、別府市ウクライナ緊急支援寄附金
 県下では、日田市も今週末、受け入れを行うことになっている。