バリアフリー課題の解消へ取組み

昨年6月に富士見通りで行われた現地調査

 別府市は令和4年度から、バリアフリー課題箇所を段階的に解消する取り組みとして、段差解消等を行う。
 令和3年度に障がいのある人、高齢者、子育て世代などを含め、誰もが安心して安全に暮らせる共生社会の実現に向けて、バリアフリーの課題となっている箇所を調査した。これまでも、歩道等の段差について、車椅子やベビーカーなどの通行がしにくいなどの意見が出ている箇所があった。主要22路線のうち2路線では、障がい者団体や大分県の担当者と協働で現地調査を行い、実際に車椅子に乗って障がいのある人の目線に立って現状を調べた。
 その結果、優先度の高い箇所から、共生社会実現推進基金を活用して、順次改修工事に着手する。今年度は、富士見通線、市役所北側から消防署付近までの野口原実相寺線、大学通り、太陽の家の前の通りなど9路線を予定。生活道路についても、地域の意見や要望を聞きながら、優先度合を検討していく。
 また、通学路についても、歩道がなく道が狭くて見通しが悪く、歩行者と車が接触する危険がある所、下り坂でカーブが連続するために運転操作を誤れば歩行者が巻き込まれる恐れがあるなど重大事故となる可能性がある道路や歩道の改修も2カ所を予定している。
 今回、調査手段として活用した「フィックス・マイ・ストリート・ジャパン」のウェブサービスは、平成27年度から導入している。スマートフォンを使って、道路の不具合などを見つけると写真を撮って報告することで、早期の課題解決へとつなげるシステム。
 ユーザー登録をして、位置やタイトル、詳細を入力する。GPSを活用してその場で投稿すれば、位置情報が簡単に分かる。行政側は、現場に行かなくても状況を確認することができ、緊急性があれば必要な準備をして現場に駆け付けることで解決までの時間が短縮される上、行政側からも解決済みや対応中などコメントが出せるので、投稿した市民側にとっても状況を知ることが出来る。7年間で887件の投稿があった。公式ラインからもアクセスできるため、別府市では「気づいたことがあれば、投稿してほしい」としている。