第22回別府アルゲリッチ音楽祭が7日午後3時、しいきアルゲリッチハウスで開幕し、世界へ羽ばたく音楽家たちVol・8「亀井聖矢ピアノ・リサイタル」がオープニングを飾った。県内外から87人が訪れた。
今回のテーマは「音楽とSDGs~新しい道」。
主催者を代表して長野恭紘別府市長が「ただ今より『第22回別府アルゲリッチ音楽祭』の開会を宣言します」と開会宣言。「まだ収まらないコロナだが、コロナ前以上の日常をつくっていこう。不急に芸術を入れる人がいるかもしれないが、人々が豊かに生きる上で音楽は欠かせないもの。行政も協力していきたい」とあいさつし、音楽祭がスタートした。
亀井さんは、第88回日本音楽コンクールピアノ部門第1位及び岩谷賞(聴衆賞)、増沢賞、野村賞、井口賞、河合賞、三宅賞、アルゲリッチ芸術振興財団賞、第43回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ及び聴衆賞、文部科学大臣賞、スタインウェイ賞、第9回福田靖子賞、第6回アリオン桐朋音楽賞、ほか受賞。また今年4月6日(現地時間)にスペインで行われたマリア・カナルス国際ピアノコンクールで第3位に入賞している。愛知県立明和高等学校音楽科を経て、飛び入学特待生として桐朋学園大学に入学。現在、桐朋学園大学3年在学中。ロームミュージックファンデーション2021年度奨学生。
最初は「ピアノ・ソナタ第21番ハ長調op・53『ワルトシュタイン』」(ベートーベン)を演奏。
続く「ピアノ・ソナタ第2番変ロ短調op・36(1931年版)」の演奏後、室内の換気のため20分の休憩をはさんで、3曲を演奏した。
演奏が終わるごとに、観客は声を出さずに大きな拍手を贈った。
アンコールは「パガニーニ大練習曲集 第3曲 『ラ・カンパネラ』S・141 R・3b 嬰ト短調」(リスト)を披露し、割れんばかりの拍手が鳴り響いた。
佐賀県鳥栖市から友人と来ていた女性は「アルゲリッチ音楽祭は始めて来ました。亀井さんの演奏は初めて聞きましたが、迫力がありました。この施設も音の響きがとても良かった」と話した。