スパビーチから境川小へ歩いて避難

スパビーチから歩いて境川小学校まで避難する
途中で、海抜表示などをチェックした

 別府市、立命館アジア太平洋大学、一般社団法人別府市産業連携・協働プラットフォームBーbizLINK・BIP事業部でつくる「別府シールド」は7日午後1時、「第9回防災まちあるき~地震が起きたら、そのときあなたは…~」の境川編を行った。約60人が参加した。
 地域で暮らす外国人と地域の人が一緒になって、災害時の備えについて考える。留学生をはじめとして、外国人は熊本地震の時に、どう対応してよいか分からず困ったケースがあり、地域の人と顔の見える関係を築いて、災害時でも落ち着いて対応できるようにする。
 餅ケ浜ビーチに集合し、3~5人のグループを作って避難所となる市立境川小学校まで歩いていった。グループは、日本人と外国人が一緒になるようにし、英語や日本語などを使って自分たちで避難コースを考えた。途中、電信柱に設置された海抜表示などをチェックしたり、どの避難路が適切か、災害が起きた時にどんな困り事が考えられるか、それを解決するにはどうしたらよいかなどを話しながら歩いた。海抜表示も設置から年数が経ち、破れて見えにくくなっているものも多くあった。
 境川小学校に着くと、歩いてみて気がづいたこと、不安だと感じたことなどについてグループで話し合い、書きだした。参加者からは「今日は昼間だから良いが、夜だと避難するのが怖い」「道が狭くて坂が多く、大変だった」「安否確認が大変」などの意見が出た。
 坂本文子さん(42)は「宇都宮大学に勤務していて、同様の防災活動をしたいと思い、参加しました。今回は地図があったのでたどり着けましたが、最短ルートは、普段から歩いてみないと分からないと感じた」。APU学生の内海遼香さん(18)は「神奈川県出身で、津波の心配はなかったので、少しでも学べればと思い参加しました。海抜表示を初めて見て、日頃から考えておくことが大切だと思いました」。
 ケニア出身のAPU生のシャリーンさん(32)は「坂で少し疲れたけど、大丈夫でした。ケニアでは地震はなく、鉄砲水とかはありますが、住んでいる所では情報が出てから逃げても間に合うので、食料品を備蓄するなど考えたこともなかった」とそれぞれ話した。