長野市長が消防署員の訓練査閲

ロープブリッジ渡過を披露する山根知也消防士

 第42回大分県消防救助技術大会(27日、大分市)の6種目に出場する別府市消防署の15人が23日午前10時、長野恭紘別府市長に訓練を展示した。
 大会に向けての士気の向上と、一層の団結の強化を図ることが目的。また、大会は新型コロナウイルス感染症の影響で3年ぶりの開催となる。
 出場種目は、ロープブリッジ渡過、ロープブリッジ救出、ほふく救出、はしご登はん、ロープ応用登はん、引揚救助。
 ロープブリッジ渡過は、地上7㍍の高さに水平に張られた往復40㍍のロープを渡る。往路はセーラー(腹ばい)渡過、復路はモンキー(仰向け)渡過でその安全確実性と所要時間で評価される。隊員がスタートの合図で、体をロープに水平になるようにしバランスを取りながら左右の腕でロープを掴みながら進んだ。
 ほふく救出では、煙が充満した家屋内にほふく前進で進入する想定で、2人が空気呼吸器を着装し確保ロープと小綱を長足首に結着後、煙道を検索。発見した要救助者役を屋外に救出し、2人は息の合ったコンビネーションで要救助者を搬送した。
 訓練を見た長野市長は「例年以上のきびきびとした素晴らしい動きを示してくれたと思っております。コロナの前は、皆さんの勇姿を拝見する機会がありましたが、コロナ禍で指導会が中止となっていました。指導会が有ろうと無かろうと市民の安全、安心を守るために昼夜を分かたずの活動や訓練をしている皆さんを誇りに思います。心身を整えて本番に臨んで下さい」と激励した。
 出場隊員を代表して河野貴之第1中隊第2小隊はしご隊員(30)は「市長査閲では、訓練の成果を出せたと思います。訓練は活気に溢れていて、コロナで2年間、大会が無かったので気合が入っています。今日の査閲でも課題が見つかったので、大会当日までには修正したいです。大会当日は、ミスや減点なく九州大会や全国大会に出場するため、ベストを尽くします」と目標を語った。
 市長査閲終了後、浜崎仁孝消防長の査閲があり、市長に訓練披露しなかった出場隊員が、今までの訓練の成果を披露した。
 長野市長に訓練を披露した隊員とタイムは、次のとおり。(敬称略)
 ▽ロープブリッジ渡過=山根知也(20・49秒、標準タイム28秒)▽ロープブリッジ救助=安部匠、本田隆文、長野崇紀、谷原光(58・56秒、標準タイム1分15秒)▽ほふく救出=千葉優大、河野貴之、佐藤正海(47・65秒、標準タイム62秒)▽ロープ応用登はん=早田洋介、矢方滉将(14・70秒、標準タイム16秒)▽はしご登はん=谷原光(19・29秒、標準ボタン24秒)▽引揚救助=藤内勇往、金光謙、吉渡怜、豊嶋壮太郎、河野貴之(1分32・00秒、標準タイム2分9秒)