別府市公園緑地課は、都市公園である別府公園と南立石公園でウメの木の樹勢調査を行うとともに、別府大学と別府溝部学園短期大学に協力をしてもらい、実の活用可能性調査を行う。
別府公園には178本、南立石公園には83本の白梅、紅梅、豊後梅、しだれ梅が植えられている。樹齢40~50年経つことや、公園のウメの実は採取が禁止されているが、中には実をとるために木をゆすったりするケースもあり、少しずつ木にダメージが与えられ、樹勢が弱くなっていることも考えられる。一部では枯れかけている疑いのある木もあることから、全体の調査をすることにした。
調査は公園緑地課職員が国の調査基準である高さ、幹周、揺らぎがないか、不自然な傾斜がないか、亀裂があったり開口空洞、隆起、虫の有無などの項目に加え、独自の調査項目として結実数で総合的に判断をする。公園にある木には番号がつけられており、番号を確認しながら目視で点検。
中には、消毒をしていてもアブラムシが葉についている木や、周囲の木と枝が重なり合って光があまり当たらなくなっているものなどを確認した。1本1本をていねいに見ることで、改善点を見つけ出すことが出来る。樹勢が極端に弱っているものなどについては樹木医などの専門家に相談をするという。葉が落ちる秋までには調査を終えたい考え。
また、実の活用可能性調査では、5月26日と31日に別府公園で別府大学の学生が採取した。26日は48人が参加。雨が降る中、学生はカッパを着てハシゴにのぼったり肩車をし合ったり、届く範囲の実をとったりと1つ1つていねいに手でとっていった。臼杵義舜さん(19)は「別府公園にこんなにウメの実がなっているとは知りませんでした。(採取は)わりと楽しいです。梅干しを作ってみたい。おいしく出来そう」と話した。
南立石公園では、別府溝部学園短期大学の学生が実を採取する予定。12月までかけて加工品にしたりして、どう活用できるかを考えてもらう。来年1月頃に結果を公表する予定で、公園緑地課では、商品化が出来れば、ウメの木の維持・管理に還元できればと考えている。