例年よりも早く梅雨もあけ、連日、猛暑が続く。大分県には6月30日に続いて、1日も熱中症警戒アラートが発令されている。そんな中、大分県は1日から9月30日まで、県内543カ所を「熱中症一時休憩所」として設置した。平成28年度から行っている取り組み。
熱中症は、体温が上がり汗を大量にかくことで、体内の水分バランスや塩分が少なくなり、体温の調整機能が働かなくなったりする。たちくらみ、大量の発汗などその場で対処できる「軽度」なものから、頭痛、吐き気、倦怠感などで病院に搬送されるレベルの「中度」、意識障がいや痙攣など入院が必要になる「重度」の3段階に分かれている。
気温と湿度が高い、風通しが悪い、照り返しが強い、急に暑くなるなどして発症する。対策としては、風通しの良い日陰に入ったり、クーラーの効いている室内に入り、こまめな塩分と水分補給をすることが大事。また、体温が上がっている時には、首やわきの下、太もものつけ根などを冷すと効果的。特に水分補給は重要で、「喉が乾いた」と思った時にはすでに遅いといわれており、こまめに水などを飲むことが必要。
「熱中症一時休憩所」は、エアコンが入っている、座って休憩ができる、水分補給が出来るーという3つの要件を満たす施設を指定するもの。歩いていて「暑いな」と感じたら、立ち寄って休憩することを呼びかけている。官公庁(節電対策のため、冷房が切れている時間帯や消灯している時間もある)や薬局、コンビニが中心で、エアコンの効いた室内でのんびりしながら、自動販売機や店舗内で水分を購入し、補給することを呼びかけている。
別府市内では、行政機関は別府市役所をはじめ8カ所、薬局33カ所、コンビニ8カ所、大型商業施設1カ所に設置されている。別府市では、6月1日から正面玄関とグラウンドフロアの入口の2カ所に掲げているが、もっと暑くなれば、富士見通り沿いにも掲示することにしている。
別府市消防本部によると、熱中症の疑いのある救急搬送は、令和3年(4~10月)は51人だった。今年は6月28日現在で19人で、昨年よりも上回るペースだという。年々、暑さが厳しさを増す中、無理をせず熱中症対策が重要となる。