参議院選候補者に聞く

足立 信也候補(65)=国民、現

――ロシアのウクライナ侵攻などを受け、日本における安全保障についての考えは
 覇権主義と民主主義は相容れない。アメリカや西側諸国と連携する重要性がさらに増したが、そこで繋がるのが経済と外交である。日米同盟を重視しながらも、アジアを中心とした多国間外交の推進を図るべきであり、同時に将来の食料危機に備えた「経済安全保障」の確立を目指す。また、防衛費に関しては増額ありきの議論には反対。まずはどれだけの予算が必要かを精査することが先であり、結果的に増額となること自体は容認できる。
――憲法改正についての考えは
 三権(立法・行政・司法)の機能維持を前提とした緊急事態に関する条項の新設、憲法裁判所の設置、総理大臣の専権である衆議院解散権に制約を設けるなど。いずれにしても、改憲ありきではなく、まずは幅広く国民との対話を進めて国会での憲法議論を進めていくことが大事だ。
――「おんせん県おおいた」は観光県であり、アジア唯一の「宇宙港」が大分空港にできるが、観光や産業施策についてどう考えているか
 大分空港の宇宙港指定による経済波及効果は現段階で102億円とみられている。すでに大分県には観光・自動車産業・電機産業・医療機器産業が集積しているが、宇宙関連産業においても育成や集積を進め、人工衛星を利用したビックデータの活用などを支援して波及効果をさらに高める。全国的には高速道路料金「500円」定額制を導入し、県内でも陸海空の公共交通を充実化し、「交流人口」を増やすことで観光立県「おんせん県おおいた」の発展を図る。
――県民に向けて、選挙活動の展開は
 政治というものが、国民・県民から見放されないよう、我が事のように思ってもらえるよう、政治の原点に立ち返った活動をしたい。現状をしっかり見つめ、それをもとに将来を考え、それを正直に伝える。どこにもおもねらない。偏らない。これこそが政治の原点だと思う。人々が安心・安全な国だと思うことができれば、夢は必ず開かれる。「安心と夢の持てる未来を」をスローガンに3期18年の実績と4期目の政策を訴えていきたい。