一般社団法人大分ネパール友好協会(宮﨑省三、バスコタ・ロウナク共同代表)は24日午前10時半から、トキハ別府店の屋外ステージで協会設立イベント「ネパールフェスティバル 大分とネパール~共に未来へ~」を開催した。
ネパールは中国とインドに挟まれた南アジアの国で、北海道の約1・8倍の面積がある。国民の8割はヒンドゥー教徒、約1割が仏教徒だが、仏教の開祖であるブッダがネパールのタライ平原にあるルンビニで生まれたこともあり、ヒンドゥー教と仏教が融合しているといわれている。また、世界の8千㍍級の山の14峰のうち8峰がある、世界有数の山岳国でもある。
大分ネパール友好協会は、2020年に日本人とネパール人の有志で任意団体として始まり、交流を続けるうちに仲間も増え、関係を継続的にさらに発展させるため、一般社団法人として新たな一歩を踏み出した。
オープニングセレモニーでは、ネパール人や日本人による伝統的なダンスで盛り上げた。式典では、ネパール大分コミュニティのメンバ・カルキ・二ケス副代表が「来日した時、日本語と日本のルールが分からず、家族とも離れて暮らすことに、寂しく苦しい思いをしました。今後、そういう思いをしないようにコミュニティを作り、日本人と交流を続けてきました。日本人との心の中に壁を感じることがありましたが、温かい心に触れて、自分が壁をつくっていただけだと分かりました。温かく迎えてくれた大分県の人に感謝をしています」と思いを語った。
協会共同代表の宮﨑さんが「立命館アジア太平洋大学の卒業生が入社したことをきっかけに、ネパールとのつながりが出来ました。支援する、してもらうということではなく、対等なパートナーシップでサポートしていくために、協会を設立しました」とこれまでの活動の経緯を紹介。バスコタさんが設立宣言を行った。
引き続き、日本とネパールのパイプ役としてネパール国王から勲章を授与された垣見一雄さんが「他民族多文化の中で暮らした30年」と題して講演。垣見さんがネパールで出会った人との体験を語った。また、「今後の大分とネパールの国際交流を考える」をテーマに、パネルディスカッションも行った。
他にも、チキンカレー、ネパールの水餃子の販売やスパイス体験などもあり賑わった。