明豊7―3で樹徳を下す

明豊、初戦で強打連打で点を重ねた(写真提供:読売新聞社)

 第104回全国高校野球選手権大会の初日となる6日、第2試合に大分県代表の明豊が群馬県代表の樹徳と対戦し、7―3で勝利した。明豊が目標に掲げている「日本一」に一歩近づいた。
 打撃力があり守備からリズムを掴む明豊は、群馬県大会をほぼ1人で投げぬいた樹徳の亀井颯玖投手(3年)と対戦。
 1回表、1番の高木真心選手(1年)が四球で出塁すると、2番の宮崎元哉選手(3年)が中前安打を放つ。走者の高木選手が積極的な走塁で3塁を狙うが、中堅手の今野純之介選手(3年)からの好送球により阻まれた。その間に打った宮崎選手は2塁へ進塁した。1死2塁の先取点の好機に3番の後藤綾太選手(3年)が2塁ゴロで2死になると思ったが、2塁手の悪送球から高木選手が3塁を回り本塁を踏み先取点を挙げる。1死1塁(走者、後藤選手)で4番の竹下聖人選手(3年)が中安打を打ち、1死1、3塁の追加点の好機を迎える。5番の嶽下桃之介選手(3年)の中堅への適時2塁打で1点を追加し、1死2、3塁となる。6番の西村元希選手(2年)の3塁ゴロの間に3塁走者の竹下選手が本塁に戻り、3点目が入る。
 追いつかれた明豊は6回表、先頭打者の6番の西村選手が左前安打を放ち、追加点の口火を切る。7番の鈴木蓮選手(3年)が1塁線に犠打を決め、1死2塁と好機を迎える。8番の牧野太一選手(3年)が右翼に適時3塁打を放ち、1点を追加した。
 1点をリードした明豊は8回表、先頭打者の5番の嶽下選手が右中間への2塁打を放つ。6番の西村選手への3球目を捕逸する間に走者は3塁に進む。西村選手が死球で無死1、3塁。7番の鈴木選手への2球目に1塁走者が2盗し、無死2、3塁となる。1死2、3塁で8番の牧野選手の遊撃ゴロの間に、3塁走者が本塁を踏んで5点目が入る。2死3塁で、9番で途中出場の森山塁投手(2年)が中前に適時打を打ち、6点目を追加する。1番の高木選手が亀井投手の130球目となるスライダーを右翼線への適時3塁打を放ち、ダメ押しとなる7点目を入れた。
 そのまま、試合が終了し、甲子園に明豊高校の校歌が流れた。校歌終了後、江藤隼希主将と竹下選手らは全力を尽くした樹徳高校に一礼する姿があった。
 川崎絢平明豊野球部監督は「先発の野村投手は、変化球が切れるので、2回りまでは何とかと送った。5回3失点での継投は、ある程度は想定内。(次の試合について)どの学校が来ても強いので、しっかりと準備して、修正をして臨みたいと思います」。
 勝ち越しの適時3塁打を放った牧野選手(生徒会長)は「どうしても点が欲しい場面だった。結果が出て良かった。緊張感があったが、試合が始まったら楽しかった」とそれぞれ話した。
 明豊の次の試合は、12日の第1試合(午前8時)に一関学院(岩手県)と対戦する。
 同日午前、開会式は強い雨の影響で30分遅れで開催。前日のリハーサル後に、新型コロナウイルス感染対策として、選手の入場行進が主将のみとなった。