九州ブロックセミナー大分大会

記念講演をする吉田一生大分県副知事

 全国保育士養成協議会九州ブロック協議会(宗和太郎常任理事)は「第22回九州ブロックセミナー大分大会」を9日午後1時、別府大学で開催し、対面とオンラインで約150人が聴講した。
 同協議会は、2017年の保育所保育指針改定後、「指定保育士養成施設実態調査」及び「実習指導者認定講習」の実施、「保育士養成倫理綱領」の策定、保育士養成の資質向上に向けたさまざまな取り組みを行っている。
 大会のテーマは「新しい時代の要請に応える保育士養成の課題と展望―みんな・つながる・協働する養成教育―」。
 開催県代表として同大会実行委員長の仲嶺まり子短期大学部学長、常任理事の宗和・宮崎学園短期大学学長がそれぞれあいさつ。続いて、阪木啓二・九州産業大学人間科学部子ども教育学科准教授が専門員会報告を行った。
 続いて、記念講演を吉田一生大分県副知事を講師に迎え「子ども子育て政策の今後の方向性」をテーマに行った。
 「社会保障の歴史と取り巻く環境の変化~日本の置かれている現状・危機感を共有する~」として、未婚化の進行がある。
 「未婚率は、どの年齢層も長期的にみると上昇傾向が続いているが、50歳時の未婚率を見ると、1990年ごろまでは男女ともに低かったが、その後上昇し、50歳男性の約4人に1人、50歳女性の約5人に1人が一度も結婚経験がないという状況」と説明した。
 「近年の動向~社会保障・税一体改革から、地方創生・働き方改革、そして全世代型社会保障改革へ~」では、社会保障・税一体改革とは社会保障の安定財源確保と財政健全化の2つの目標を同時に実現するためのもの。
 全世代型社会保障改革に期待することとして▽超党派での政治合意形成(民自公合意)による改革という意味でも包括的・一体的社会保障改革という意味でも一つのモデル▽財政再建・社会保障改革の一体的実施▽社会保障改革は「政治」そのもの―を挙げた。
 シンポジウム「保育現場と保育士養成の発展的連携を考える」、分科会を実施し、大会は終了した。