別府市が昨年の観光動態を発表

 別府市は10月31日、2021年の観光動態を発表した。総観光客数は372万2365人で、前年と比べて15・9%減となった。令和2年度末にGoToトラベルキャンペーンが一時停止となったことで、1月から3月の観光客数が大幅に減少。4~6月には増加したものの、その後もトラベルキャンペーンが実施されなかったことなどから、全体的に前年よりも減少した。
 観光客のうち、日帰りは253万9779人(前年対比17・3%減)、宿泊客118万2586人(同12・9%減)だった。出発地別では、福岡県が32・5%と多く、次いで大分県20・9%、その他九州14・7%、関東13・2%、近畿7・5%、中四国7・1%、中部3・2%で、九州内から訪れる人が約7割だった。外国人観光客は、2131人。米国311人、インドネシア236人、中国208人などとなっている。
 修学旅行については、旅行先を近場に変更する学校が増えたことから、県内や九州の他県の小中学校を中心に別府市を訪れる学校が多く、10万6238人で、前年と比べ79・2%増だった。
 1人当たりの消費額(観光庁濁世の共通基準による大分県の数値を活用)は、日本人の宿泊客は2万6007円(同13・7%増)、日帰り客は3764人(同8・3%減)。外国人観光客については、コロナ禍以降、観光庁がデータを公表していないため、算出が出来ていない。
 主要な観光施設の入込客数は、259万6237人で、前年と比べて3%増加している。
 定例会見の中で、長野恭紘別府市長は「別府市としては、今年の始めの第6波、過去最高の感染者数となった第7波を乗り越え、現状についても基本的な感染対策の浸透やワクチン接種の進展により、県内、市内の感染状況も緩やかではあるが、落ち着きつつある。10月から実施されている全国旅行支援や、外国人旅行客の個人旅行者入国解禁に期待し、また別府に戻ってきてもらえるお客様に、安心して旅行を楽しんでもらえるように、感染対策を継続しつつ、コロナ疲れを温泉で癒してもらえるように、旅館ホテル、飲食店、観光施設の皆さん全員でお迎えしたいと考えています」と話した。