別府市議会の令和4年第4回定例会は13日午前10時、一般質問の3日目を行った。
午前中は、松川章三氏(自民党議員団)と森大輔氏(自民新政会)が景観条例やタブレット端末を活用した教育、ウィズコロナ、アフターコロナ時代の地方創生などについて執行部の考えを質した。
午後からは、泉武弘氏(行財政改革クラブ)と森山義治氏(市民クラブ)が質問を行った。
鉄輪地区の景観維持を
松川章三氏(自民党議員団)
松川氏は、鉄輪地区の景観について「鉄輪湯けむり散歩が30年で残念ながら終止符を打つことになった。ここまで続いたのは、情緒ある湯けむりや町並みがあったからだと思う」とし、「最近、景観が変わっている。相応しくない派手な外観や看板があるようだが現状は」と質問。
籠田真一郎都市計画課長は「湯けむりと湯治場としての景観を守るため、屋根の形状、外壁、建物の高さなどを制限し、良好な景観の形成を図っている。
看板は屋外広告物となり、県の条例の対象で、色彩の制限はない」と答えた。
松川氏は「特別規制地域にして規制することも出来ると思う。県内では、6市村が県から屋外広告事務の一部を権限移譲してもらい、規制をしていると聞く。それぞれのイメージを守るために看板の規制をしている。市もしっかりやらないと重点景観や国の重要文化的景観の意味がなくなるのでは。鉄輪の景観を守るのは、別府市の義務だと思う。早急に県と協議すべき」と指摘。
籠田課長は「移譲については、様々な課題がある。現行の中でやれることがないか県と交渉を行い、業者には、景観に配慮したものにするように要望していく」とした。
松川氏は「そんな悠長なことを言ってられない。景観に合わない色合いの大きな看板がすでに出来ている。1つできてしまえば、なし崩し的になる」と懸念を示した。他にもタブレット教育についても質問した。
地方創生の成果は
森大輔氏(自民新政会)
森氏は、地方創生について「まち、ひと、しごとの創生で好循環生み出し、健康で幸せを実現することがゴールとされているが、7年間、大きな予算をかけてきた成果と効果は」と質問。
行部さと子政策企画課長が「総合戦略を基軸に積極的に取り組んできた。7つのひとまもり・まちまもり協議会の設置など直接的なものだけではなく、事業者と大学の連携など目に見えない効果ある」と答えた。
森氏は「客観的に数字で成果が求められる一方で、コロナ、物価高騰、円安、不安定な世界情勢など社会経済情勢は厳しい情勢にある。市民への支援は」と重ねて質問。
矢野義知財政課長は「物価高騰対策については、国や県の補助事業を実施。独自の対策事業として学校給食費の軽減などをしている。今後も、県や国の動向を注視しながら取り組む」とした。
森氏は「持続的な発展のためには、市民所得、税収の向上など、ゴールの実現に向けて取り組みを進めていかなければいけない。市民は成果や効果を実感できているだろうか」と指摘。
人口減少対策として「低い出生率が課題。子育て支援や若者世代の移住定住促進が必要。住みやすいまちづくりを加速すること」とし、新たな付加価値をつけた観光サービスとしての新湯治・ウェルネスツーリズムの考え方などについても質問して「市民が不安や疑問をもたないように進めてほしい」とした。