神田剛さんが明豊野球部に寄贈

神田さん(左)から西村明豊高校野球部主将に手渡された

 (株)別大警備保障会長の神田剛さん(80)=明豊会名誉会長=が自身の年齢と同じ数の硬式ボール80球を12日午後2時、実相寺の明豊グラウンドで明豊高校野球部に寄贈した。野球部を甲子園の「常連」に育て上げようと、毎年恒例の事業としている。
 寄贈式では、神田さんが「ぜひ甲子園に行き、別府市民に感動と勇気を与えてください。77歳のときから始めたもの。夏の甲子園のために、後援会も応援体制を取っているので、頑張ってください」とあいさつ。
 神田さんから硬式ボールを受け取った西村元希主将=2年=は「夏の大会では、必ず甲子園に行き、その先の日本一をめざして、これから全員で頑張っていきます。これからも応援、よろしくお願いします」と決意を述べた。
 また80歳の誕生日を迎えた神田さんには、代表して西村主将から花束が贈られた。
 贈呈式終了後、野球部員はさっそく夏の甲子園に向けての練習に入った。
 川崎絢平監督は「この硬式ボールの寄贈は、本当に嬉しい。いろいろな練習をする中で、一番必要なものがボール。年間で3千球以上使うし、投球練習、バッティング、ノックを色んな場面で使うため、消費が激しい。この公式戦で使う最高級のボールを使って、大会に向けて生徒をしっかりと鍛えます。試合に勝つことで、皆さんに恩返しができると思います。ボール、バット、グローブ、球場があることが当たり前ではないということを教えていく。ボールとしての一球も大事だし、プレーする中での一球も大事。物としての一球を大切にできないと、試合での一球で負けてしまう」と語った。
 明豊高校野球部は、これまで甲子園に春5回、夏8回の計13回出場。令和3年春の選抜大会では、決勝戦まで勝ち上がった。強豪の東海大相模(神奈川)に惜敗し準優勝だった。13回目の出場となった令和4年夏の大会では、3回戦で愛工大名電(愛知県)と対戦し敗れている。