別府市、九電大分支店、県信が連携

カーボンニュートラルの実現に向けて包括連携協定を結んだ

 別府市(長野恭紘市長)、九州電力大分支店(中村直樹執行役員支店長)、大分県信用組合(吉野一彦理事長)は25日午後2時、大分市の県信本店で包括連携協定を結び、3者で協力して別府市のカーボンニュートラルを推進することを確認した。
 カーボンニュートラルは、温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させること。国は2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする、カーボンニュートラルを打ちだし、推進している。これまで、県信と九電で協定を結んで取り組んできたところに、別府市が加わる。
 3社の連携協力として▽カーボンニュートラルに向けた取組▽市民の安全、安心、心豊かな暮らしに向けた取組▽事業者の環境経営(省エネ経営)に向けた取組ーを行う。また、別府市と九電の連携協力として▽防災対策の取組▽環境教育に関することーに取り組んでいく。具体的な内容については、これから協議をして進める。
 それぞれ協定書に署名をして、長野市長が「多くの皆さんのおかげで、素晴らしい協定を締結できました。カーボンニュートラルの動きに遅れをとらないようにやってきたつもりでしたが、まだまだ。観光都市としても付加価値を与えてもらえるもの。持続可能な社会、経済を無理のない中で目指していくことが大事。まずは市民1人ひとりに周知し、取り組みを加速させ、全国の観光地をリードできるような環境施策に取り組みたい」。
 中村支店長は「地域と共に発展するこが、我々のビジョンの柱の1つ。地熱、水力、風力、太陽光を主力電源化に注力し、環境に優しい電気を提供することに全力で努めています。別府市と一緒に取り組むことで、国内外へアピールしていければ」。
 吉野理事長は「コロナ禍は、人間の考え方を大きく変えたと思います。観光において、美しい物を見て、美味しい物を食べるということではなく、カーボンニュートラルという明確なビジョンの中で、この道を選んだことはうれしい。新しい価値を作り、欧米豪をはじめ多くの観光客が来ることになり、新しい観光モデルになると思う」とそれぞれあいさつをした。
 具体的に、事業者向けのグリーンファイナンス商品「けんしんエコアクションローン」とEV車プランとオール電化プランのある「別府市版ecoしま専科」の紹介もあった。