「竹・ルネサンス」実行委員会(岩尾一郎会長)は「第59回くらしの中の竹工芸展」を19日まで、別府市竹細工伝統産業会館で開催している。観覧料は高校生以上390円、小・中学生130円。時間は午前8時30分から午後5時。6、13日は休館日で、最終日の19日は午後4時まで。別府市、別府竹製品協同組合、大分みらい信用金庫共催。大分県、別府市議会、別府商工会議所、一般社団法人別府市観光協会、別府竹製品卸商業組合、一般社団法人大分県竹産業文化振興連合会、一般財団法人伝統的工芸品産業振興協会、今日新聞社など後援。
初日の1月31日午前10時から、同会館2階で表彰式が行われた。今回は80人が118点を出品した。新型コロナウイルス感染症予防のため、受賞者と一部の実行委員に限定して行った。
表彰式で、岩尾会長、来賓の山本勝紀大分県商工観光労働部商業・サービス業振興課長(県知事代理)、松﨑智一別府市副市長、山下謙一郎別府竹製品卸商業組合副理事長(理事長代理)、嵩地秀雄大分みらい信用金庫専務理事(理事長代理)から参加した受賞者一人ひとりに手渡された。
主催者を代表して岩尾会長が「新しい感覚で表現された作品を応募していただき、この受賞を励みに、今後も新たな事に挑戦し続け、取り組んでいただきたいと思います。昨年末、別府竹細工は特許庁に地域団体商標に認定。別府竹細工の特長を活かした専門的な展示会は唯一、この『くらしの中の竹工芸展』です。来年は記念すべき60回目となります」と式辞。
来賓を代表して松﨑副市長が「受賞者は、日ごろより別府竹細工の発展に多大な貢献をしていただいています。作品を見ましたが、竹細工の伝統的な部分と暮らしの中の実用的なデザインがうまく融合した非常に素晴らしい作品。竹細工の魅力と新たな可能性を今後の竹細工のPRに活かしていきたいと思います」と祝辞。
受賞者を代表して大分県知事賞を受賞した吉田草史さん(31)=別府市在住、竹藝家見習い=が「私たち一人ひとりが丹精込めて製作した作品が認められ、このような賞をいただいた。今後も、伝統的工芸品である別府竹細工の素晴らしい伝統を踏襲しつつ新しい感覚を取り入れながら、竹細工の秘めた可能性に挑戦してまいりたいと思います」と謝辞を述べた。
表彰式終了後、例年は1階の展示室で各賞の講評があったが、今年も新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止。展示会の期間中、審査委員による審査講評を館内でビデオ上映している。
1階の展示室で、作品の横に立った吉田さんは「今後は、基礎的なところを伸ばして、職人らしく手早く丁寧に編みたい。そして新しいものに挑戦して、創造していきたい」と話した。
第63回全国竹の大会大分大会が2月17日から、ビーコンプラザで開催される。別府の竹の魅力を、全国の竹産業にPRする大会。同賞はビーコンプラザに展示され、全国からの関係者にアピールする。
各賞の受賞者と作品名は、次のとおり。(敬称略、カッコ内は作品名)
▽大分県知事賞=吉田草史(八卦型のカゴ)▽別府市長賞=後藤哲律(花籠 熾)▽別府竹製品協同組合理事長賞=阿部功一(レジャーバスケット縄手)▽別府竹製品卸商業組合理事長賞=武田優希(ねこのためのベッド みずたまり)▽別府市議会議長賞=遠藤元(花籠「渦」)▽大分県竹産業文化振興連合会会長賞=東久美子(大地と、太陽と、竹のこえ)▽別府商工会議所会頭賞=松本綾香(卯杵)▽別府市観光協会会長賞=宮坂美保(Peaceful(ブローチ))▽大分合同新聞社社長賞=小林慈(フタ付収納角箱)▽大分みらい信用金庫理事長賞=玉井有見(水月)▽特別賞(竹・ルネサンス賞)=後藤哲律(花籠 熾)