別府と松山が「観光交流都市」協定

観光の交流都市協定を結んだ野志市長(左)と長野市長(写真は別府市提供)

 別府市と愛媛県松山市は2日午後3時、松山市役所で「観光交流都市協定」を結んだ。
 別府温泉と道後温泉は共に日本を代表する温泉地。別府市はこれまで、松山市に本店がある伊予銀行と令和元年に観光振興連携協力の協定を締結し、観光を軸に地域活性化に取り組んでいる。
 取り組みの一環として、令和3年度から4年度に松山短期大学と別府大学の協力で、講座を各大学で行うなど交流を深めてきた。その中で、両市の知名度や強みを生かした事業を国内外に展開していきたいということになり、協定を結ぶことになった。
 長野恭紘別府市長と野志克仁松山市長が協定書に署名。長野別府市長は「道後温泉と別府温泉は歴史的にもつながりがあるとされていて、別府温泉の1つである鉄輪温泉は松山出身の一遍上人が開いたとされるなど、地理的なつながりに加え、歴史的にも深いつながりがあります。旅行における温泉は、誰もが求める魅力的なコンテンツであり、両市にとっての最大の強み。将来的には、道後・別府温泉を巡る周遊プランの提案や2025年開催の大阪・関西万博に向け、海外旅行者向けに周遊観光をPRするなど、両市の知名度や強みを生かした事業を国内外に展開していきたい」。
 野志松山市長は「これまで、民間事業者や教育機関などと育んできた交流が、協定締結という大きな節目につながり、大変うれしく思います。見方を変えれば、別府市と松山市はライバル関係といえるかもしれません。だからこそ、私たちが手を取り合い、切磋琢磨しながらも知恵を出し合うことで、相乗効果が生まれ、観光都市としての付加価値の向上や情報発信力の強化につながると信じています」とそれぞれあいさつをした。
 会場には、これまでの大学同士の交流などのパネル展示もされ、交流を振り返った。