全国高等学校家庭科技術検定で、別府溝部学園高校普通科ライフデザインコースの神田崇路さん(18)が4冠、上野琳々子さん(同)、稲吉渉さん(17)、松本優亜さん(18)が3冠を獲得した。
4人は同じ手芸部で、1年生の頃から2年生になったらライフデザインコースに進むことを目指して、一緒に切磋琢磨し、分からないことは教え合ってきた。
3冠は、被服製作技術の和裁、洋裁、食物調理技術の3部門の1級を取ること。4冠は、それに加えて保育(音楽・リズム表現技術、造形表現技術、言語表現技術、家庭看護技術)の1級を取得することで、4冠を取るのは難しく、男子生徒がとるのは全国的にも珍しいという。
神田さんは「試験の種目がバラバラなので、大変でした。保育は子どもと接することを考えるのが難しかったですが、(4冠を取り)達成感がある。筆記と実技があり、勉強することも多かった。2年生から本格的に検定が始まりましたが、保育検定が一番難しかった。東京の被服の学校に進み、これまで培った技術を生かしたい」。
上野さんは「4冠が取れずに悔しい思いもありますが、和裁、洋裁の1級が取れて良かった。お母さんも溝部学園高校の卒業生で食物科だったので、苦手な食物調理を教えてもらいました。(3冠は)先輩もなかなか取れていないので、とてもうれしいです。卒業後は働いて、いずれは自分のお店を持ちたい」。
稲吉さんは「授業で先生に言われたことを頭に入れてやってきました。和裁、洋裁では、手先に自信があったので、何とかいけました。実感はまだありませんが、将来は、美容師になりたいので、専門学校に通います」。
松本さんは「食物調理も被服も初めてだったので、最初は何をしたら良いのか分かりませんでしたが、先生や仲間のアドバイスなどで3冠を取ることが出来て、うれしい。溝部短大ライフデザイン総合学科で身に着けたことを生かしたい」とそれぞれ話した。検定の時期は試験などもあり、大変だったと言うが、お互いに支え合った。
二宮エミ・ライフデザインコース主任は「コロナ禍での検定で、難しかった部分もあったと思いますが、家で練習をしたり諦めずに挑んだ結果」と喜んだ。