別府溝部学園高校(佐藤清信校長)は「第14回食物科2年ワンプレート大会」を6日午前8時から、同校総合実習棟で開催し、2年生42人が参加した。
2年間の調理実習を通して和食・洋食・中華・製菓・製パンの実践的な知識をつけながら調理の技術向上に努めてきた。実習の成果としてワンプレートという限られた中で作品を仕上げて展示する。併せてこれを一つの契機に、今後の活動の更なる次のステップに向けての研鑽を積む足掛りとさせ、保護者に成長の成果をみてもらうことが目的。
生徒は4班に分かれて午前8時、同9時15分、同10時45分、正午から制限時間1時間で▽バランスの良い献立▽肉料理、魚料理、サラダ系・主食系・デザートは2品まで、スープ系は1つまで▽題名、その題名にした理由、各料理の材料、分量、夜低完成図▽材料費1500円以内―が条件になっていた。
生徒は今の知識・技術で出せる全力を尽くして作った。調理を終えて、テーブルの上に並んだワンプレートを前に保護者はスマートフォンで撮影していた。
1階試食室で行う保護者との会食を前に、佐藤校長が「食物科の最初の登竜門は1年でのかつらむき大会、2年になりワンプレート大会、3年生で卒業発表会があります。そして最後の登竜門に作品展示会があります。ワンプレート大会は、2年間で学んだ集大成となります。素晴らしい料理ができていると思います。生徒が朝から一生懸命作りました。家でも作っていると思いますが、食べながら成長を感じてください」とあいさつ。
会食に移り、生徒は保護者と一緒に舌鼓を打った。
自分の好物と家族の好物を合わせて、誰が食べても美味しいと言われるようなワンプレートの題名「好物」を作った坂元仁さん(17)は「試作で作ったときに味が薄かったので、濃くしました。母に食べてもらって光栄です。お菓子を作ったりご飯を作ったりするのが好きで、母と姉が溝部を卒業していたので、自分も調理をしてみたいと感じて入学しました。将来は食物関係の仕事として、自分のお店を持って料理を作りたい」。
来校した保護者の津由美さん(47)は「全部美味しく出来ています。家では私の手伝いをしてくれたり、一人でいるときは自分で作っています。チャーハンや新しい料理を振舞ってくれたりしてくれます。いろいろ考えて9品を作ってくれて嬉しい。ここまで出来るようになったんだと成長を感じますね。昨日も緊張していたと思います。段取りを自分の中で組み立てていました」とそれぞれ話した。
審査は写真を使って後日、調理担当の先生が彩り・見た目・価格・調理時間などを行う。表彰はその後、行う予定。
また食物科1年32人を対象とした「第18回食物科1年かつらむき大会」が3日、同所で行い、唯一200㌢㍍を超えた江川菜月美さん(記録228㌢㍍)が優勝した。