日本舞踊の「第6回花柳流嘉梅の会」が3月19日、大分市のホルトホール大分大ホールで開催された。別府市南立石の「春香苑」会長の木村きぬゑさんが78歳で名取、花柳嘉艶将(かえんしょう)となり、口上を述べ、長唄「英執着獅子」(はなぶさしゅうちゃくじく)を舞った。
獅子の情愛を表す舞踊を能の石橋から名を取って「石橋もの」と呼ばれる。「英執着獅子」は現在する歌舞伎舞踊の中で最も古いものとされている。
満員の観客が見つめる中、嘉艶将は大きく頭を振り女性特有の優雅さもふんだんに盛り込んだ舞いを披露した。
嘉艶将は「会主嘉梅さんに惚れ込んで練習に励んできました。挑戦してよかった。仕事ではあまり汗をかいたことはなかったけど、踊りでは大汗をかきました。終わると肩の荷がおりて、すっとしました。挑戦する気持ちがなかったら老いてゆくだけ。できるだけ頑張ってゆきたい」と話している。