陸上自衛隊第41普通科連隊長兼別府駐屯地司令

即応態勢整え信頼される部隊に

小林 直基(こばやし なおき)さん(44)

 防衛大学校の第45期生で、平成13年に自衛隊に入隊。最初の勤務地は、沖縄県那覇市の陸上自衛隊那覇駐屯地に所在した第1混成群(現在の第51普通科連隊に改編)だった。
 「高校1年生の時に、阪神・淡路大震災で自衛隊が活躍しているのを見て、自分も公人として、人の役に立ちたいと思い、自衛官になりました」と話す。
 近年では、ロシアによるウクライナ侵攻や北朝鮮による相次ぐミサイルの発射、激甚化する自然災害など、日本を取り巻く環境は厳しさを増している。
 「日本は元々地震多発地帯ですし、地球温暖化の影響とされる異常気象も激甚化、頻発化の傾向にあります。地震が起きたあとに豪雨がくるなど、複合的な災害も見据えて、即応態勢の強化をしっかり目指していきたい。職務に関しては、状況の変化に柔軟に対応できるように、常に最悪の事態を想定して物事に当たるように心掛けています」とする。
 部隊に対しては、即応態勢の確立、融和団結、地域と共にを要望。「駐屯地や連隊がワンチームになって物事に当たることが大切。また、地域と共に歩み、寄り添い、信頼を獲得することが重要」と言う。
 別府駐屯地では、近隣自治会と一緒に納涼音頭大会を開催したり、大分車椅子マラソン大会、別府大分毎日マラソンの運営支援、各種イベントでの音楽演奏など、地域密着の活動も多く行っている。着任してすぐ、一気登山大会が行われる境川河川敷での清掃に連隊長として参加した。
 「地域の人にとても支えられている駐屯地であると感じています。駐屯地や連隊の円滑な隊務運営には、地域の方々からのご理解、ご協力、ご支援が不可欠であり、別府は駐屯地を温かく迎えてくれていると感じています」
 「別府に来て温泉にはまっていて、今、温泉道名人を目指して余暇を利用して巡っています」と笑顔を見せる。
 コロナ禍で縮小・中止していた駐屯地の行事などは、今年度から通常実施に戻していく方針。
 前任は、陸上幕僚監部運用支援・訓練部運用支援班長。
 趣味はジョギングと読書。家族は、妻と2男1女。現在は官舎で単身赴任。愛知県出身。