別府市医師会長

これからは予防医学の時代

岡田 豊和(おかだ とよかず)さん(62)

 別府市で生まれ育ち、秋葉町で開業する「岡田眼科」の3代目院長。昨年夏に会長に就任した。
 「責任重大で、私に出来るかなと思いながら、身の引き締まる思いです」と話す。
 3年ほどは、新型コロナウイルス感染症の対策に、医師会としても苦労をしてきた。別府市が旧山の手中学校に開設した「別府市PCR検査センター(抗原検査センター併設)の運用を委託され、検査などを実施。期間限定でドライブスルー形式のPCR検査センターや発熱外来トリアージセンターを開設するなど、感染予防対策に取り組んできた。
 感染者の診察をする医療関係者には常に感染のリスクがある。「刻一刻と国の方針が変わり、どう会員に迅速に伝えるかは気を使う。リスクを伴うが、誰かがやらないといけない。細心の注意を払いながら、やってもらっているが、それでもリスクはある。先生もスタッフも本当によくやってくれていて、感謝している」と話す。
 感染法上の分類が「2類相当」から、インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられることや、マスク着用が自主判断になるなど、コロナ対策は転換期を迎えている。
 「分類は変わっても、感染症そのものは変わらない」と引き続き、警戒する。
 「これからは、予防医学が大事だと言われています。病気になる前に気を付ける、病気がひどくなる前に専門医にアドバイスを受けるなどといったスクリーニングが大切で、別府でもシステムを立ち上げようとしているところ」
 「私は眼科医なので、子どもたちの目の健康にも取り組んできました。小学5年生、中学2年生の検診に色覚検査を入れてもらっています。大人になってから分かると、職業の選択が狭まったりする。正しく病気のことを知ることが大切」と話す。
 大分医科大学卒。「自分が元気でないと、人を元気にできない」と健康には気を使う。ゴルフ、音楽鑑賞、料理、犬の散歩など多趣味。家族は、妻と長女、長男、愛犬1頭。現在は、妻と愛犬と市内で暮らしている。