おもてなし力向上研修に70人

サービスやおもてなしの心の表し方などを講話する北風薫子氏

 別府商工会議所観光業部会は「接遇&対応力アップ『おもてなし力向上研修』」を24日午前10時30分、ホテル別府パストラルで開催し、70人が参加した。
 講師は、ANA(全日本空輸)ビジネスソリューション(株)の北風薫子氏が務めた。北風氏はANAに客室乗務員として入社。退職後は社会人向け電話オペレーター養成講座の講師も務め、第三者機関による電話対応の接客スキル調査において好成績を収めている。
 2部構成で、第1部は「接遇とは~おもてなしの心の表し方~」(午前10時30分から午後0時10分)、第2部は「顧客心理とクレーム対応の基本」(午後1時から同3時30分)。
 第1部では、接客と接遇の違いを「接客はお客様が対象。接遇は偶然に出会った人などすべての人が対象です。相手を観察して状況に応じて、相手を大切に思う気持ちで接することが大切。相手を思う気持ちは思うだけでは伝わりません。意識的に形として表すことで伝わります」と話した。また自分から①笑顔②あいさつ③アイコンタクト④身だしなみ⑤立ち居振舞い⑥気持ちに寄り添った言葉―の6点を発信することで相手がそれを感じる。そして、相手が大切にされていると感じることで関係が良くなり、信頼につながる。
 サービスについて「ハードサービスは形や数字に表しやすい物質的・物理的なもので、設備・施設・器具・ホームページなどを差します。ソフトサービスは形や数字で表しにくい精神的・技量的など人による対応力などを差します。これは笑顔、あいさつ、アイコンタクト、身だしなみ、立ち居振る舞い、気持ちに寄り添った言葉です」と説明した。
 ANAでは「相手を観察し『何か役に立てることはないか』という気持ちを持つ。そして、相手の立場に自分を置き換える。続いて、先を読んで行動し表現できれば『おもてなし』は実現できる」と語った。
 お客様視点での第一印象の決まり方、その要素、表し方などを説明し、ペアを作って笑顔であいさつの練習など実演も行った。
 第2部は、6つの顧客心理、人が不満を抱く原因、クレーム対応の基本などを行い、実際にロールプレイ(設定した役割を演じ、問題点を解決していく方法)を行った。