別府警察署(後藤久典署長)は25日午前9時、行方不明者捜索活動の功労者と功労犬に感謝状と副賞のビーフジャーキーを手渡した。
功労者は、大分市下郡中央在住で嘱託警察犬指導士の田島幸信さん(65)。功労犬は、嘱託警察犬のアモーレ・リン号(4)=メス、ラブラドールレトリーバー、嘱託警察犬歴3年=。
去る3月19日、午後0時40分に「北鉄輪で80歳代男性が行方不明となった」と110番通報があった。通常の捜索をするとともに警察犬アモーレ・リン号を投入。男性の持ち物から嗅ぎ取った匂いを頼りに午後4時過ぎに市内の山中で無事に発見した。
贈呈式前に服装などを点検する「通常点検」では後藤署長のほかに田島さん、アモーレ・リン号も一緒に行った。
贈呈式では、感謝状と副賞を手渡した後藤署長は「現場はぬかるみで道の無い竹林ということで劣悪な環境の中、長時間にわたり捜索活動を熱心に行っていただき、行方不明者の生命、身体を保護することができました。今後とも警察の良きパートナーとして地域の安全と安心を守るため、これまで以上のご協力をお願いします」とお礼を述べた。最後に通常点検に出席した全員で記念写真を撮影した。
田島さんは感謝状贈呈に対して「今まで感謝状をもらったことがないので、少しでもこの子が貢献できたことを嬉しく思います。発見できたのは、天候やそのときの状況など良い条件が揃っていたから」と述べ、アモーレ・リン号について「よく頑張ったねと声をかけてあげたい。家族みたいなものなので、家でも抱きしめてあげます。この子は甘えん坊。警察犬に向いていないかと思いましたが、訓練をすることで自分の立ち位置が分かってきているので、私が活動服を着たら『どこかに出動だ』と感じ、朝からそわそわしていました」と話した。今後について「行方不明者捜索など、警察犬が活躍する場が多くなっています。できるだけスムーズに対処できるように、警察と協力しながら活動していきたい」と語った。