第5作品目の監督は徳井義実さん

制作会見をする徳井義実監督

 別府短編映画制作実行委員会は第5作目となる「徳井義実監督による短編映画制作記者会見」を17日午後1時、末広町のレンガホール2階で行った。
 徳井氏は、1998年にお笑いコンビ「チュートリアル」として活動開始。2006年に「M―1グランプリ」で優勝して以降、各方面で活躍。21年にYouTubeチャンネル「徳井video」を開設し、企画、撮影、編集をすべて自身で行っている。今回の短編映画でも、脚本、撮影、監督、編集を行う。
 会見には、徳井氏、MCとし委員会実行委員で映画ライターの森田真帆さんが出席した。
 制作の経緯について「2020年の春ぐらいにオファーがありました。ロケハンには2回きました。別府には仕事で1回来ましたが、ロケハンはすごい楽しかった。別府には言葉にできない何かがあり、居心地が良かった。別府を見て『ここ良いな』という感じで決めていった」と話した。
 映画の中に東別府駅近くの東町温泉を使っていることについて「入口の雰囲気の特殊さがあり、作ろうと思っても作れない味があった」と語った。
 脚本も徳井氏が担当しており「別府の劇団で活動している女優さんの話。女優さんの人生を切り替える瞬間にスポットを当てています。何かを諦めて次に行こうとする時は、めちゃくちゃ怖いんだけど大事だし、諦めたからと言って終わりではない。一度きりの人生だし『違うな』と思ったら切り替えて次に行っても大丈夫という、切り替えの瞬間を楽しく爽快に表現しています。テーマは『人生あきらめエンタテイメント』です」と述べた。
 会見終了後の囲み取材で印象に残ったエピソードについて「公会堂でエキストラ約200人を入れて撮影していたシーンで、本格派俳優の方が飛び入りで出演してくれることになり、かなり驚きました」と披露した。
 どんな人に見てほしいかを聞かれると「何か1個あきらめて切り替えて人生を送ろうとしている人、1個あきらめたことが後ろめたいというか引っかかっているような人に見てもらえれば。サクッと見て、サクッと『楽しかったな~』と感じてくれればいいなと思って作っています。深く考えず広く見てください」と答えた。
 大分県に住んでいる皆さんへのメッセージとして「今回のことで、別府がすごい好きになりました。もしかしたら老後お世話になるかも分かりません。その時、街で見かけたら、なんかください。よろしくお願いします」と笑いを交えて答えた。
 映画の撮影は13日から17日までの5日間で行い、編集は夏ごろ終了を予定しており、その後完成させていき、来年中に別府ブルーバード劇場で公開を予定している。
 今回の制作記者会見中、BSよしもと「Cheeky’s a Go Go」の生中継があり、徳井氏、お笑い芸人の野良レンジャーが出演した。