温泉マネジメント計画策定委員会

温泉資源を守るためのマネジメント計画を策定する委員を委嘱

 別府市は7月31日午前11時、上下水道局会議室で、「別府市温泉マネジメント計画策定検討委員会」を設置し、初めての委員会を開いた。委員は、有識者や温泉施設関係者、地域住民ら16人で構成されている。
 長野恭紘別府市長が一人ひとりに委嘱状を手渡して「言うまでもなく、別府の宝は温泉。温泉が枯渇したらと考えると、すべての産業が成り立たなくなってしまう。そうならないためにも、温泉資源をこれから先の世代にも引き継ぐことが、私たちの責任。温度の低下などが心配される一方で、場所によっては余剰湯を捨てている場所もある。全体を把握することが大事。同時に、エリアごとに見て、走りながら物事を動かしていく必要性があると思う」とあいさつ。
 委員長に斉藤雅樹東海大学教授、副委員長に倉原浩志別府商工会議所専務理事を選任。温泉課から計画の趣旨、概要、課題、論点などについて説明があった。
 まずは市内の温泉施設の現状を把握し、将来像を検討し、基本計画の策定に向けて協議を行う。大分県は、平成30年12月に保護地域をほぼ別府市内全域に拡大し、令和4年4月には、既存泉源への影響が大きいと想定されるエリアを特別保護地域に2カ所を追加するなど、新規掘削等を制限することで、温泉保護に向けた取り組みを行っている。近年増えている、温泉発電による掘削についても、別府市が条例で温泉資源保護に向けた取り組みをしている。
 泉源分布及び泉源数は、令和元年に調査した時は、約30年前に比べて大きな変化はない。令和2年度の泉源総数は2854で、うち市有泉源は183で、全体の約6%。令和4年度からは、市有の給湯管ルート付近における泉源調査を行い、余剰となっている温泉資源の存在可能性を探っている。
 課題としては▽市が把握できている温泉の使用量の実態は限定的で、可能な限り把握することが必要▽安定供給のために、余剰となっている温泉資源の把握と利活用の仕組み、地域内で融通して活用できる仕組みづくり▽モニタリングの継続▽温泉資源自体の保護の認識や、温泉資源管理の在り方等に関する価値観の共有、などを挙げている。
 委員からは「余剰湯の利活用も大切だと思うが、地下を守ることが先だと思う。このままいけば、余剰湯もなくなる危険もあるのでは」「市有泉源は6%しかなく、あとは個人が所有しているということ。調査しにくいのでは」「情報を共有しないと前に進めない」など様々な意見が出た。
 具体的な協議は今後行い、来年3月には報告書を策定する予定。