令和5年度の住居表示審議会

令和4年度の実績などについて説明を受けた

 別府市は、住居表示審議会を8日午前9時半、上下水道局会議室で開き、委嘱式と第1回審議会を開いた。
 別府市内では、現在、「大字住所」と「通称住所」の2つが存在している地域がある。「大字住所」は範囲が広すぎて分かりにくいことから、以前から「通称住所」を使用してきた。しかし、デジタル化が進み、国は自治体のシステムを統一することにしており、二重住所を解消しなければ、住民基本台帳に記載されている「大字住所」しか使えなくなる危惧がある。また、マイナンバーカードには住民基本台帳の住所が記載されるため、「通称住所」では、本人確認書類と住所が一致しないというケースも考えられる。このため、別府市は令和4年度から、住所を1つにするため住居表示に取り組んでいる。
 住居表示は、基本的に道や川などといった恒久的な施設等によって町の境界を決める「街区方式」で行われる。できるだけ、現在使っている「通称住所」の町名を継承し、町の区分も大きく変えないように実施する意向を示している。住所が統一されて分かりやすくなるメリットがある一方で、マイナンバーカードや運転免許証など、住所変更の手続きが必要になるものもある。
 阿部万寿夫副市長が委嘱状を手渡し、「現在、住居表示が実施されているのは、世帯数でいうと52%。まだまだ半数は実施できておらず、2つの住所が混在した状態になっています。統一システム導入で住民に混乱を招く可能性があります。導入まで時間がなく、推進していかなければいけません」とあいさつ。
 委員は、団体の代表、学識経験者、市議、職員14人で構成。会長に河村雄一郎税理士法人河村会計代表、副会長に大平順治市自治委員会長を選任した。事務局から、審議会の役割や昨年度実績、今後の計画などについて説明をした。昨年度に市議会で議決された6次計画の荘園北町、東荘園、緑丘町について、現在、現地調査を行っている。次回の審議会で具体的な審議を行う。