南部ひとまもり・まちまもり協議会

協議を重ねてまとめた「新たなまちづくり」を報告し、支援を要望

 南部ひとまもり・まちまもり協議会(清家政人会長)は15日午前10時45分、市役所で長野恭紘別府市長に「南部の新たなまちづくりについて」の報告及び要望を行った。
 長年の懸案事項である楠銀天街のアーケード撤去問題を同協議会で「楠銀天街検討委員会」や協議会内に「まちづくり部会」を立ち上げ、議論をしてきた。
 楠銀天街のアーケードは、昭和28年に設置され、全長428㍍で、当時は日本一の長さだったと言われている。現在のアーケードは、昭和40年代頃のものとみられるが、北は流川通りから南は永石通りまで約350㍍ある。老朽化が著しく撤去が喫緊の課題となっているが、アーケードは商店街の所有のため、基本的には所有者が管理する必要がある。しかし、空き店舗や空き地、住宅化が進み、くすぎん通り会としても、維持管理が難しい状況が続いていることから、協議会が地域の課題として取り組むことになった。
 アーケードを撤去し、安全を確保した上で地域活性化の取り組みを行いたい考え。アーケードの撤去について、これまでも別府市に支援を要望してきた。まちづくり部会を中心に地域活性化策をみんなで話し合い、方向性を出して取り組むことで、問題解決に向け、協力を重ねて要望し、商店街の道は市道であることから、道路整備についても整備を要請した。
 活性化策案は▽歴史ある建物等の保存・活用▽商店街内の空き地、空き店舗の活用、新規事業者の誘致推進▽地域住民の交流の場の設置▽地区内10カ所の共同温泉の活用▽松原公園等の周辺と連携したイベント等の実施ーを掲げている。アーケード問題に取り組んだ先進地視察なども予定している。
 清家会長は「以前は市役所などがあり、南部地域が中心だったが、市役所が移転するなど徐々に寂しくなりました。以前のようにとはいかないまでも、住民のために何が出来るかを考えました。若い人を中心に部会をつくり、取り組んでもらいます。ご支援、ご協力をいただきたい」と述べた。
 後藤千明まちづくり部会長も「ひと・まち協議会が取り上げてくれて、機は熟した、今しかないという思い。小さな取り組みから始めて、大きく育てていければと思います。ディープな店も揃っています。地元の人も大切にしながら、調和の取れた町にしていきたい」と話した。
 長野市長は「アーケードの問題は、国にも相談をしており、近いうちに結論が出せると思う。撤去後の計画が必要。明るい展望が共有できればと思う。一過性のものではなく、長い目で見て協議が必要。パートナーとして一緒に取り組みたい」と述べた。