別府市議会の一般質問2日目④

 別府市議会の令和5年第3回定例会は20日午後1時、午前中途中で休憩に入った、美馬恭子氏(日本共産党)から一般質問を再開した。
 松川章三氏(自民新政会)も質問を行い、それぞれ地域交通や一人暮らし世帯の課題などについて、執行部の考えを質した。

地域交通の確保を

美馬恭子氏(日本共産党)

美馬 恭子氏

 美馬氏は、扇山地域の高齢者の移動手段の確保について、「扇山ふるさとまつり」で行われたコミュニティーバスの試乗会について質問。
 佐藤浩司政策企画課参事が「自治会が主体となった福祉バス実施に向け、関係者で協議を重ねてきた。タクシー事業者の協力を得て、グリーンスローモビリティ活用の試乗会を行い、想定以上に好評を得た」と答えた。
 美馬氏は「地域内には、コンビニも大型スーパーもない。免許を返納している人も沢山いる。いろんな形で実証実験をして、心配せずに動けるようなものが出来るように取り組んでもらいたい」と要望。
 その上で、中規模多機能自治として、7つの自治区で活動を行っている、ひとまもり・まちまもり協議会について、「地域交通の課題もあがっていると思う。地域をまたいで、意見を交換できる場はあるのか」と質問。
 溝部進一自治連携課長が「自治会や小学校区の活動を維持しながら、多様な主体が垣根を越えて連携して課題解決に取り組んでいる。協議会との連携会議などで情報共有をしている」と答えた。
 また、保育料等について、現状を質問。中西郁夫こども部次長兼子育て支援課長が「認可保育所に通う3歳未満のうち第2子以降は、県の補助事業により無料。認可外保育所は県と市で月額3万5千円を上限にした補助制度がある」と説明。
 美馬氏は「第1子を育てる環境の政策が必要」と指摘した。

一人暮らし高齢者支援は

松川章三氏(自民新政会)

松川 章三氏

 松川氏は、一人暮らしの高齢者の状況について質問。入田純子高齢者福祉課長が「民生委員に調査をしてもらっている。令和4年度は、6382人」と説明。
 松川氏は「一人暮らしの人が病気になったり、暮らすことが困難になった時に、市はどんなサポートをしているのか」と質問。
 入田課長が「民生委員にお願いしている訪問調査で状況把握に努め、訪問を定期的にしてもらっている。生活支援や介護を要する人には、地域包括支援センター等に連絡をとり、福祉サービスにつなげている」と答えた。
 松川氏は「調査を徹底し、身よりの有無の把握をする必要があると思う。認知症などで判断力が低下して、身よりのない人が入退院をする時には、手続きは誰がするのか」と重ねて質問。
 入田課長は「担当のケアマネジャーか地域包括職員、民生委員など状況を知っている人が付き添う」とした。
 実際に一人暮らしで認知力が低下している高齢者のケースをあげ、「身元引受人がおらず、退院の手続きが取れず、支払う財力はあるが、自分の意思をしっかり伝えられず、支払いが出来なかった。困った病院は、福祉施設に引き受けを頼んだが、引き受けてくれるところがなかった。大分市に拠点を持つ福祉施設に相談すると、引き受けてくれて無事に解決した。こういう問題はこれからも出てくると思う」と指摘し、対応を求めた。
 農業政策についても質問した。