別府市議会は、令和5年第3回定例会一般質問を22日午後1時から再開。
穴井宏二氏(公明党)と阿部真一氏(自民新政会)が防災や財政などについて質問をした。
19日から行われた一般質問は終了し、26日に各委員長報告や表決などを行い、閉会する。
災害時ドローン活用を
穴井宏二氏(公明党)
穴井氏は、行政の消防用ドローンの活用について「大規模災害では、ドローンを活用して被害状況の確認をするなどの活用事例が多くみられるようだが、導入について調査をしているのか」と質問。
後藤英明警防課長が「全国的にみると、66・3%が導入。県内では、57・1%が導入している」と説明。
穴井氏は「別府市では消防本部と民間事業者でドローンの協定を結んでいるようだが、内容、火災現場での活用は」と重ねて質問。
後藤課長が「令和4年12月に民間事業者と協定を結んだ。火災原因調査の際などに活用した。すでに導入している事例から、林野火災などの広域の火災では、現場到着時に現場を把握しにくいが、ドローンを活用することで、情報収集の時間が短縮され、効率的な消火活動を支援できる。市街地では、火災の調査業務にも活用できると考えている」とし、「今年度、操縦士の養成を予定しているが、早期のドローン導入に向け、引き続き、関係各課と調整したい」と述べた。
また、コロナ禍を経て葬儀形態が変化していることをあげて「市と葬儀社が一定の仕様と価格の協定を結び、利用者は事業者と契約して行う規格葬儀というものがある。利用者も増えているという。別府市でも、検討してはどうか」と質問。
田辺裕・市民福祉部長が「九州内に導入している自治体はないようだが、今後、他市の動向や全国的なニーズを注視していきたい」と答えた。
別府市の財政状況は
阿部真一氏(自民新政会)
阿部氏は、別府市の財政について質問。地方交付税について「仕組みや別府市における積算はどのようになっているのか」と質問。
矢野義和企画戦略部次長兼財政課長が「地方自治体間の財源の不均衡を調整し、すべての地方自治体が一定の政治を維持できるように、財源を保障する見地から国税として徴収して一定の合理的な基準で地方に再配分される。予算編成時に国から示される地方財政計画で交付額全体の水準を参考にして一般財源分の不足額を試算することで、地方交付税の見込みを算定している」と説明。
阿部氏は、臨時財政対策債や、地方財政についての考え方などについても質した。
長野恭紘別府市長が「交付金に関しては、有利な起債をしっかりうっていくことを念頭に起きながら、全庁体制で取り組んできた。大変な状況に変わりはない。有利な起債を選びながら、しっかりとした財政運営が出来てると安心してもらえるようにしていきたい」と述べた。
また、国のデジタル構想実現に向け、取り組みを強力に推進するために設けられたデジタル田園都市国家構想交付金について、「他都市に比べ、地方創生関連が多く採択されている。総合計画を基に事業を進めている結果だと思う」と評価した上で「国も方向性が変わってきていると感じている。最後は人。思い入れが採択につながっていくと思う」とした。