大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会は21日午後2時、死亡ひき逃げ事件を起こして現在も逃亡を続けている八田與一容疑者の罪名を道路交通法の「ひき逃げ」容疑から「殺人」及び「殺人未遂」容疑に切り替えて捜査するよう求める告訴状を別府警察署に届けた。
死亡ひき逃げ事件は、昨年6月29日夜に起きており、逃亡犯の八田容疑者は今月8日に警察庁が重要指名手配としている。
別府警察署には告訴状、大分県警には告訴状と殺人などの容疑に切り替えて捜査することに賛同する約5万2千人を超える署名が届けられた。
テレビ局の特番となったこの事件、番組に出演している「リーゼント刑事」として有名な秋山博康氏が「八田與一の逮捕のチャンスなんです。遺族がここまでやってきて、道交法から罪名変更で殺人および殺人未遂で告訴状を提出する。全国の指名手配は540人ぐらい居る中で、重要指名手配犯は八田が14人目。重要指名手配犯になったら顔写真が全国の交番などに貼られる。すべての警察官に手配書が配付され、折りたたみにして八田の顔が写る。道交法で重要指名手配は異例中の異例。これは大きな進展なので、八田與一容疑者を逮捕してなんぼなんです。皆さん方の力、ご協力が必要なんです。11月に全国指名手配強化月間が来ます。全国の警察官が検問などで指名手配犯を探す。全国の警察官が一丸となって、指名手配犯を追います。皆さんの活動が逮捕のチャンスなんです」と報道陣にアピール。
提出した願う会の代表者は「告訴状は最後の最後まで、遺族、被害者、願う会とで協議しました。重要指名手配犯の認定を受けまして、ここで一日も早く逮捕につながるように、決断しました。今だと道交法で7年の時効です。殺人になると時効はなく、殺人未遂では25年となります。より皆さまに情報をいただき、一日でも早い逮捕につながると思い、再度、大分県警に罪名変更して全国の皆さん、全国の警察を味方に捜査をしたいという願いで告訴しました」。
5万筆以上の署名について「国民の皆さまに、見ず知らずの私たちのためにいただきまして、1カ月と9日で5万2千人の方から賛同をいただきました。皆さまのお力をいただきまして、私たちや遺族も被害者も深く感謝をしています。今からもやれることを精一杯やっていきます」と話した。
事故で亡くなった息子の遺族は「事件から1年3カ月経ってやっと告訴状を提出することとなりました。重要指名手配となって終わりではないので、今からがやっとスタート地点に立ったという感覚でいます」と語った。
代理人弁護士によると、告訴状を提出し受理されたと明かした。現場の捜査官は「殺人罪を排除して考えているわけではないし、現場では頑張りたい」と話したという。
今後の活動として「容疑者の逮捕が第一であって、殺人に切り替えるということは、本来捕まって再逮捕で殺人罪になることはあっても、1年以上捕まっていないということなので捕まえることが何より大事」と話した。
殺意について①少なくとも時速70㌔以上のスピードが出ていた②ブレーキ痕が無かった③避けようとする跡も無かった④事件後の事実として発覚したのが、事件の数分前に被害者と容疑者がトラブルになっており、一種の動機のようなものが出てきた―ことを挙げた。
別府署によると同日午後3時の時点、全国から1926件の情報が寄せられている。