別府市教育委員会は、社会教育活動総合事業で大分県立別府鶴見丘高校の1年生と「高校生と乳幼児のふれあい体験」を6日午前10時25分、実施した。新型コロナの影響で中止が続いており、4年ぶりの開催。生徒約40人と親子10組24人(2カ月から4歳10カ月)が参加した。
1年生の家庭科の授業の一環として行われ、日頃身近に感じることが少ないと思われる乳幼児と触れ合い子育ての楽しさ、大変さをお母さんたちから直接聞いて、愛情を持って子育てをする心を育む。また、子どもたちにとっても、小さい頃から多くの人と触れ合うことで、人とかかわる楽しさなどを体験してもらう。
生徒が子どもたちの名前が書かれたメダルを持って、待機場所に迎えに行き、手をつないだり抱っこして一緒に教室に移動。班ごとに子どもたちと触れ合った。最初は緊張した様子だった子どもと高校生も、時間が経つにつれて徐々に打ち解けていった。
抱っこをさせてもらったり、ミルクをあげたり、一緒に絵本を読んだり、生徒がうつぶせに寝転んで赤ちゃんと同じ目線になったり、一緒にお絵描きをしたり、教室や廊下をお散歩したりと子どもたちのペースに合わせて、楽しく遊び、最後はハイタッチでお別れする姿もみられた。
ふれあい体験に参加した金沢絢信さん(15)は「自分は1人っ子なので、小さい子のお世話をする機会がなく、抱っこをすると笑顔になったり、僕にもこんな時期があったのかなと親に感謝する気持ちになりました。これから子育てをすると思うので、この経験を生かしていきたい」。吉田奏良さん(16)は「普段、小さい子と接する機会はなかなかなく、子育てについて色々話を聞けました。自分の時間が持てなくて大変そうでしたが、可愛いので頑張れるんだと思いました」とそれぞれ話した。
5カ月の息子と参加した久保優子さん(32)は「人と関わりを持ってほしいと思い、参加しました。高校生も乳児と触れ合う機会はあまりないと思うので、命の大切さを知ってもらいたいと思いました」と話した。
今後、5回実施する予定で、参加するお母さんの中には、上の2人の子どもの時にも参加した人や高校生の時にふれあい体験をした人などもいて、お互いに楽しみながら触れ合っている。