齊藤工監督の「縁石」

ワークショップで来場者を
指名する齊藤監督(左)と安部氏

 別府短編映画制作実行委員会は同映画制作プロジェクト第4作目「縁石」の特別上映会およびトークショーを9日午後1時、別府ブルーバード劇場3階で行い、約180人が参加した。
 同映画は俳優の齊藤工氏が監督を務め、大分県出身の安部賢一氏が主演を務めている。あらすじは、ある出来事で自分のキャリアを棒にふった安部賢一氏演じるジャーナリストが、失意の中で過ごす故郷別府の日々で人・自然・湯に触れて少しずつ生きる希望を見出していく。
 映画終了後、トークショーで映画ライターで同実行委員の森田真帆さんのMCを行い、齊藤監督と主演の安部氏が登壇。
 撮影について聞かれた齊藤監督は「映画作りはかつての重厚感から解き放たれた時代になってきた。現場ではIPhoneがメーンのときもある。時代が進化している。皆さんも作れる時代になった」。
 演技について聞かれた安部氏は「考える先にやってみて、合うか合わないか考えて。いろんな経験を積みながら見たり聞いたりして少しずつ成長してきた」とそれぞれ答えた。
 またワークショップとして、齊藤監督から来場者に別府のキーワードを挙げてもらい、会場は大いに盛り上がった。
 テーマの「別府」について齊藤監督は「別府で『再生』『蘇生』のエネルギーをもらった。映画は『浄化』『蘇生』『再生』の物語。僕自身が別府に来たときに甦る、心が満たされる」。
 安部氏は「脚本をもらったときに自分と重ねる部分が多かった。芝居をするというよりか、そのまま再生しに帰って来るというイメージだった」とそれぞれ話した。
 最後に齊藤監督が「このようなことが全国に広がり、地元の人や企業を巻き込んだら盛り上がると思います」と述べた。
 また子役の加賀其桃李さんが登壇し、撮影時のエピソードを披露した。最後に、3人で観客をバックに写真撮影をした。
 また同日夜、齊藤監督が立命館アジア太平洋大学で同大学生たちとディスカッションした。